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「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス
ぴっかりさんのすくすく道場

54.やられても、やり返しません

にじこさんからの相談  5歳9ケ月の男の子
男のことでご相談です。 幼稚園では「強い子(わんぱく)」たちにいろいろ言われたりしているようです。 キックされたり、叩かれたりしても逃げることが多いので、おもしろがって、なおさらされるみたいです。

先日は、幼稚園で親子参加の交通安全教室がありました。 みんなの前で「○○(長男の名前)、負けろ。○○、負けろ」と合唱されてしまい、私は唖然としました。 担任の先生に相談すると、「○○くんは、穏やかでとてもやさしい子。幼稚園はこんな子どもを育てようとしている。 ○○くんのことをみんなが認め、みんなでお互いを認め合うようなクラスにしたい」とおっしゃいました。

それを聞いて涙がでてしまったのですが、先生がおっしゃるには、これまでの年少・年中の2年間で、 このような力関係ができあがってしまっているとのことでした。

年少の入園時に、私が「叩かれても、叩き返したらだめだよ。暴力はいけないよ」と言い続けてきたせいか、 仕返しもほとんどしません。今思えば、そんなこと言わなければよかったのかもしれませんね。 祖母が幼稚園の先生だったもので、その影響もあります。

また、強い子が、息子が使っているコマを「貸して」と言って「これは○○が使っているから、 自分のもってきたら?」と言われるやいなや、そのコマを踏んずけるという意地悪なところも目撃しました。 私は息子が嫌なことをされたり言われたりしているのを見ると、だんだん腹がたってくる自分に気づきます。

子ども同士のことなので、口を挟むのもなんだし…と我慢していましたが、この前ついに、 「なんでそんなことするの!」と爆発してしまいました。おとなげない…。

しかし、男の子なのにあまりに弱いと、小学校に入っていじめに合わないかと心配もしております。 ちなみに、女の子とは気が合うようで、楽器を演奏したり楽しく遊んでいます。

いじめるほうもいじめられるほうも原因があるようですし、一概には言えないのですが、 私はこれからどのようにしていけばいいのか悩んでおります。

長男は、クラスメイトにそんな態度をとられてもさほど気にもとめていないようです。 発表会などで大きな声を出したりすることが得意なようで、「幼稚園は楽しい」と言います。 それが救いかな?とも思いますが、少々おめでたい性格なのかもしれません。

また、主人は「成長するにつれて、友達もどんどん変わるから大丈夫だろう」というのです。 本当にそうなのでしょうか。アドバイスいただけたらありがたいです。
ぴっかりさんからのアドバイス
大事なわが子が、他の子からそんな扱いを受けているとしたら、 親としては腹立たしい気持ちでいっぱいになってしまいますよね。 場合によっては、幼稚園の先生に言って、しっかりとした具体策を立ててもらう必要もありそうですね。

ただ、お子さん本人に切迫感があれば、先生としても「なんとかしなくっちゃ!」という感じになるのでしょうが。 『発表会などで大きな声を出したりすることが得意』ということですから、本当に気にしていないのでしょうね。

でも自我が発達してくると、やがて、友だちとの関係を客観的に見つめようとする時期がきます。 そうなれば、心の中でカットウが始まり、悔しさや怒りが出てくるはず。 実は、この悔しさや怒りがバネになって、自己主張の力が発達するのです。

お母さんが心配しすぎると、子どもは「心配をかけまい」として平気なフリをすることがあります。 そうなると、カットウを心の奥深く抱え込んでしまうようになります。 また、「ちゃんと言い返しなさい!」という励ましがいきすぎると、 子どもとしては責められているような気持ちになり、かえって自信をなくしてしまうことがあります。

だから、子どもの心の中でカットウが始まるまでは、お母さんは、 後方に控えていてあげるのがいいのではないでしょうか。そしてカットウが始まってからが、お母さんの出番です。

出番のサインは2つあります。ひとつは、子どものグチや泣き言が多くなってくることです。 今までだったら気にしていなかったような“事件”について、グジュグジュ言い出すのは、 自己表現力が高まってきた証拠。そんな時は、「それはイヤだねえ。悔しいねえ」と共感してあげるだけで、 子どものエネルギーが高まっていくのです。

第2のサインは、親に口答えをしたり、反抗的になったりすること。 いよいよストレスでいっぱいになったか…と勘違いしやすいのですが、お母さんを相手に、 自己主張の練習を始めたので、ダダこねが多くなったというケースが多いのです。 お母さんに対して、NO!と言う経験を積む中で、友だちに対してもNO!と言えるだけの力をつけていくのです。

時には、お母さんが前面に出ていって、事態の収拾をはからなければならない時もあるでしょう。 でも一方で、子どもが大きくなるにつれ、子どもの人生のペースは、 子ども自身に任せるということも必要になってくるのです。 お子さんの自己成長力を信じて、見守っていてあげて下さいね。
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本名は萩原光(はぎはらこう)氏。1956年兵庫県生まれ。早稲田大学卒。13年間の公立小学校教師経験の後、 自宅で子育て相談室(シャローム共育相談室)を開き、多くの親子の立ち直りを支援してきた育児の専門家。 メルマガ『 癒しの子育て・親育ち便り』、 ホームページ『ぴっかりさんの子育て相談室』は、 子育て中のパパ、ママに大人気。現在、日本抱っこ法協会理事。 新刊『しあわせ親子研究所・子育ての悩み、み〜んな解決!』が主婦の友社から絶賛発売中!

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