子どもの健康に関するお悩みに、現役医学博士の小児科医ユンタ先生がお答えします。
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食物アレルギーは消失したようですが、
肌の調子の悪いときがあります
2歳から
4歳・男の子
4歳の息子ですが、生後3ヶ月頃に乳児湿疹がひどく小児科に受診したところ、血液検査で乳・乳製品の食物アレルギーが判明しました。内服や除去食で様子を見て、2歳のときに再び採血した結果、食物アレルギーは消失しているとのことでした。しかし、その後も冬になると肌の調子が悪くなり、湿疹ができたり耳切れが見られたりします。先日はイクラを食べた後に調子が悪くなったので、イクラや生卵は除去しています。かかりつけの先生(小児科医)に「検査はもうしなくてもいい。調子が悪い時は塗り薬で様子を見て」と言われ、2歳以降は検査をしていません。このまま検査せずに様子を観察し、調子が悪い時には除去や薬の塗布をしていけばいいのでしょうか。
(みつまま さん)
血液検査では食物アレルギーは消失しているようですが、お子さんはいわゆるアレルギー体質(またはアトピー素因)で、皮膚にはアトピー性皮膚炎が出ていると思われます。治療に関しては、皮膚の調子が悪い時に薬を使用する、というスタンスで基本的に良いと思います。しかし、ちょっとしたきっかけでアトピー性皮膚炎の出現・悪化はおこるので、日常の注意と日ごろのスキンケアは気を付けて下さい。また検査結果は時が経てば変化していきます。年に何回もアレルギーの検査を行う必要はないと思いますが、経過や程度を見る、アレルギーの原因として気になるものがある、といったときには検査をしても良いと思います。
■アトピー性皮膚炎とは
強い痒みを伴う湿疹が、乳幼児期に多く発症します。また時期によって良くなったり悪くなったりします。アレルギー性鼻炎や喘息、食物アレルギーなどを合併している場合が多いです。また家族で同じようなアレルギー症状を持つ方が多いです。
■家庭でできる対策
アレルギー症状が出るものは避けるようにします。今回は、イクラで皮膚症状が出ているので当分避けたほうが無難でしょう。食べ物以外でも日常に使用する衣類や洗剤、石鹸なども肌に合わないことがあるので気を配ってください。特別高価なものである必要はありません。皮膚を掻いてしまうことが刺激となって、ますます痒くなり、しまいには掻き破ってしまうこともあります。程度が著しいときには薬が必要です。その前の段階として、皮膚の清潔を保つということが重要です。手を洗う、シャワーを浴びる(入浴する)、適切に保湿剤を使うなど気をつけましょう。
■薬について
皮膚症状に合わせて軟膏などを使用します。症状が強いときにはステロイドの軟膏なども必要になることがあります。ステロイドには皮膚の炎症を鎮める働きがあります。適切な強さのステロイド薬を使用することで、早期の改善が期待できます。症状が軽くなったら、保湿剤などに切り替えていけばよいでしょう。また、痒みが強い時などは抗アレルギー剤のような内服薬で痒みを抑えることが有効です。今回のように冬に悪化するならば、その時期は薬を飲んで掻かないようにする、という手段も考慮されてはいかがでしょうか。
■検査について
血液検査は有用な検査で、お子さんのアレルギー性食物を検出できます。しかし、アレルギーが検出されたからといって、即除去が必要というものではありません。その結果と、日常でアレルギー反応が出るかどうかなどを考えて除去を行ってください。またアレルギーの検査結果自体は時間の経過によって変化します。行うとしても数年に一度くらいで十分だと思います。また、検査されていないものでアレルギーの症状が出たときなどは検査をしても良いと思います。
■どこを受診すればいいの
一般的には、小児科かまたは皮膚科でフォローされることになると思います。どちらも一長一短がありますのでうまく使い分けてください。一般的には小児科より皮膚科のほうが使用する軟膏のバリエーションが多いと思います。細かく軟膏を使い分けるときなどは皮膚科の先生に相談してはいかがでしょうか。今回の場合は、現在の治療方針で基本的に良いと思いますが、軟膏の使い方や日常のスキンケアなど皮膚科の先生に相談しても良いと思います。
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1972年長野県生まれ。1997年某国立大学医学部卒業、2003年に医学博士取得。主な研究テーマは白血病と細胞周期。 現在、地方中央病院の小児科勤務。元来の子供好きで、優しく丁寧な診察がモットー。子供は国の宝を信条として、 自身のサイト『
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』とメルマガ『
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』でも子ども相談室を実施。その丁寧な回答ぶりで好評を得る。忙しい診察・研究のかたわら、2年に1回の沖縄旅行を楽しむ。
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