子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

オムツかぶれ、どう対処したらよいですか?

時期
1週間くらい前
お子さんの年齢と性別
3歳9ヶ月・女の子
症状の詳細

娘のお尻が赤黒くなっていて、かなり掻いた感じになっています。お風呂の時に少し熱めのお湯だと痛いみたいで…。娘はトイレでも用を足せるのですが、夫婦で商売をしているため時間がないので念の為に紙パンツをはかせています。たまに、おしっこいっぱいになっているのにそのまま寝てしまっていることもあるのですが、それが原因なのでしょうか?また、手元には『リンデロンV』軟膏もありますが、使っても大丈夫でしょうか?

(は〜ちゃんママ さん)
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ユンタ先生からの回答

今回はおしりのかぶれ(オムツかぶれ)です。掻き壊してしまうほどひどいときにはステロイド軟膏(今回は『リンデロンV』ですね)を使うのは適切だと思います。また、おしっこがいっぱいになったオムツはオムツかぶれを悪化させます。可能な限りオムツは替えてあげましょう。オムツかぶれの原因と家庭での対処法について書いてみます。

なぜオムツかぶれになるの

オムツの中はおしっこやウンチをすると湿った環境になり、皮膚がふやけたようになります。そしてふやけた皮膚がオムツと擦れることによって細かな傷が付きます。また尿と便がオムツのなかにあると、アンモニアが発生しこれもオムツかぶれを助長します。
その他にも、オムツや便の接触でも皮膚炎を起こします。ゆるい便のほうがオムツかぶれになりやすいです。

オムツかぶれにならないようにするには

上のような原因でオムツかぶれになるので、この原因を取り除くことが予防になります。具体的には次のようなことです。

1.オムツ交換をこまめに行う
このことでオムツのなかに尿や便がある時間が短くなります。そして乾いたオムツを着用することで、お尻の皮膚がふやけにくくなります。

2.下痢に気をつける
下痢やゆるい便が続くとき、胃腸炎のときなどは受診して必要があれば内服も行います。

3.皮膚を傷めないように清潔を保つ
オムツを取り替えるときに、お尻をきれいにして皮膚のケアを行うことが基本です。ゴシゴシこすったりするとお尻の皮膚が傷んでしまい、オムツかぶれの原因になることがあります。お尻をぬるま湯で洗い、水分を取るときはコットンなどを押し当てるようにするのが理想的です。お尻を洗うにはシャワーや座浴(洗面器やタライなどにぬるま湯を入れてお尻を洗う方法)ができれば良いでしょう。これが大変なときは食器用洗剤の容器などを利用します。容器のなかをよく洗ってからぬるま湯を入れてください。容器を押すとぬるま湯が水鉄砲のように出てくるので、これで洗い流します。

4.きれいにした後はお尻を保護
傷んでいる部分は軟膏などを使用します。これによって皮膚が擦れて傷むことを防げます。

オムツかぶれになってしまったら

軽症の場合は上述の予防、とくに3.4.に気をつけることで対処可能だと思います。皮膚がただれたり出血したりしている場合はステロイド軟膏が必要になります。今回の場合はステロイド軟膏の使用が適していると思われます。なかには、オムツかぶれと思っていたらカンジダなどの真菌感染だった、ということもありますので、もし治りが悪い、ステロイドを使ったら悪化したようだ、というときは受診することをおすすめします。

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