「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

177.子供への怒り、どうしたら抑えることができる?

てんどんママさんからの相談 3歳9ヶ月の女の子

娘は比較的周りの子に比べると言葉をしゃべり出すのが早く、大人の中にいたせいか言葉も理解し、真似てしゃべります。皆からは賢い子だとよく言われるのですが、生意気な言葉を私に言う時があって、つい私もカーッとなって大きな声で怒鳴ったり、時には手をあげてしまう事もあります。そんな時はヒドク自己嫌悪に陥りますがもう既に時遅し…。子供の胸には深い傷が出来てしまったのだろうと後悔の日々。でもそんな自分が抑えられないのです。
虐待をされて育った訳でもなく、今の生活に不満がある訳でもありません。強いて言えば自分の父親が短気で、小さい頃からそんな怒ってばかりいる父親を軽蔑していました。こんな親にはなりたくないと思っていたのに、今現在、私が子供にしていることは同じことでした。それがまた嫌で、でも自分が抑えられなくて子供に申し訳なくて…。どうしたら怒りを抑える事ができますか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

怒りは抑えられない

最近、私の相談室でも、「怒りすぎてしまう」という悩みでカウンセリングを希望される方が増えています。ところが、いったん生じた怒りを抑えるのには限界があり、がんばって怒りを我慢しようとすると、かえってリバウンドで“怒りの大爆発”になってしまうことが多いのです。

そこで、怒りを我慢するのではなく、「怒りの根っこをゆるめていく」という方針でカウンセリングを進めていくことにしています。すると、「我慢するしないの以前に、そもそも大きな怒りが湧いてこなくなる」という状態になっていくのです。

怒りの裏にあるホンネは?

“わが子に対するしつこい怒り”の裏には、まったく別のホンネが隠れている場合があります。 父親や母親、あるいは夫や義母など別の人に対する怒りや悲しみ、自分自身に対する怒り、孤独感、無力感などなど…。

あなたの怒りの裏には、どんなホンネが隠れているのでしょうか? そのことに気づき、「ああ、そうだったんだ」と納得できると、怒りがすうっと小さくなっていく不思議な安心感が味わえることがあります。

怒りは自然な感情

喜びや悲しみと同様、怒りも人間にとって自然な感情です。ところが、「怒ってはいけない」と無理に我慢しようとする傾向の強いタイプの人は、かえって怒りが変な形で溜まり、やがては大爆発になることが多くなります。

ところが、怒りが小出しに表現できるようになると、そこそこの怒りで自然に収まっていきやすくなります。大人同士の関係でも、いつも笑顔で頑張るのではなく、時には「いやだ〜」「やめてよ〜」「ひど〜い」と気軽に言い返せたり、そこそこ不機嫌な顔ができたりといった“プチ怒り”は、心のガス抜きとして必要なことです。

わが子に対する“プチ怒り”の典型は、“じゃれあい”です。小さな子どもが遊んでいる様子を見ると、いつも平和に遊んでいるとは限りません。「やめろよ〜」「ふざけんなよ〜」と小さなバトルを通して盛り上がっていきます。多少の感情的な押しあいへしあいがあった方が、関係が深まるのです。

親子関係も同じで、いつも笑顔の関係を目指すと無理が生じてきます。「時にはバトル」という感じの方が、親子関係だって生き生きしてくるのです。その意味では、子どもがダダをこね始めたら、お母さんだってダダこねさせてもらい、“プチ怒り”の機会を作っていった方が、ひどい怒り方が自然に少なくなっていくはずですよ。

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