子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

薬が嫌いです

時期
1年近く前から
お子さんの年齢と性別
6歳4ヶ月・女の子
症状の詳細

2歳ぐらいまで薬は飲めていたのですが、3歳ぐらいから嫌がり、無理やり飲ませていたら、5歳くらいから薬を見たり臭いをかいだだけで吐くほどまでに薬嫌いになってしまいました…。ありとあらゆる手は尽くしたのですが、どれもダメです。

(ぴよっぴ さん)
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ユンタ先生からの回答

薬をうまく飲めないお子さんの場合はいろいろと大変です。すでに試みているかも知れませんが、いくつか子供に薬を飲ませる方法や注意点を紹介したいと思います。

薬の種類を工夫しよう

内服薬の種類には錠剤、カプセル、粉薬、シロップなどがあります。小児に処方する場合は粉薬が多いのですが、薬の種類によっては錠剤なども処方が可能です。すぐに飲み込めるお子さんなら、味が比較的問題にならない錠剤は粉薬より飲ませやすいかもしれません。一度トライする価値はあると思います。

病院で処方してもらう薬を工夫しよう

まずは処方してもらう際に、薬を必要最低限にしてもらいます。具体的には、症状がいくつかあっても最も問題になっている症状に狙いをしぼり処方してもらいましょう。同じ作用の薬ならば、処方量が少なくなる薬を選んでもらい、さらに味が良い薬を選んでもらうという工夫ができます。

そして最も大事なことは、両親・医師から本人に薬の必要性と役割を分かりやすい言葉で説明し、理解してもらうことです。3歳のお子さんに薬を飲ませるにあたって、母親が「大事な薬だから飲まないと死んじゃうよ」と説明して飲ませていた例もありました(この子の場合は本当に必須な薬だったので、誇張でも脅しでもなかったのですが…)。

薬を飲むときの飲料を工夫しよう

薬を飲ませるとき、基本的には水と一緒に飲みます。これで内服できればまったく問題はないのですが、子供の場合、うまく飲めないことも多いです。始めの工夫としては、一緒に飲む液体を変えることです。

水以外の物ではお茶や牛乳、ココアなどがあります。スポーツ飲料やジュースなども、子どもの場合選択肢になりますが、なかにはこれらの飲み物(特に酸性の飲み物)と一緒だと苦味が増すものもあるので注意が必要です。

また、薬の味を薄めようとして多量の液体で溶くと、全体のかさが増えて、結局飲みきれないことがあるので注意が必要です。

薬を飲むときの味つけを工夫しよう

液体で飲めないときに、甘味のあるものと薬を混ぜることで内服できるようになることがあります。

具体的にはアイス(軽い味のものより、ハーゲンダッツのようにしっかりした味の物の方が良いです)やプリン、ヨーグルト(酸味で苦味が増す薬の時は注意してください)などです。

他には練乳(個人的にはお勧めです)やココアの粉、砂糖なども有効なことが多いです。

少量の液体でといて練り物にして食べるという方法もあります。このときも多少の甘みを付けて、砂糖やココアの粉でコーティングしてあげると食べやすいかと思います。

薬を飲むときに無理強いを続けると、最終的に薬を拒絶してしまうことがあります。薬を飲む時は「頑張って薬を飲んで、早く良くなろうね」という支援の姿勢が大切です。

また、アイスや練乳などと混ぜたときに、両親や兄弟などみんなで味見をしながら飲むようにしていくことも良いと思います。

そしてうまく飲めた時は、たとえ時間がかかったり、すごくぐずったとしても、たくさん褒めてあげて下さい。

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