子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

車酔いがひどい娘。いい対処法は?

時期
2歳あたりから
お子さんの年齢と性別
3歳11ヶ月・女の子
症状の詳細

日常、街中での車の移動は大丈夫なのですが、山道などカーブが多い道で車酔いをするようになってきました。年齢が上がるにつれて何だかひどくなってきているようです。気持ち悪くなって、よく吐いてしまいます。
車酔いは体質とあきらめるしかないのでしょうか?それとも克服することができますか?車に乗る前にできること、また、なってしまったらどのように対処してあげるのが一番でしょうか?
本人はパニックになってしまい、とても辛そうなので何とかしてあげたいのですが、私自身はあまり酔わないのでよくわかりません。

(もりっち さん)
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ユンタ先生からの回答

大きくなるにつれて車酔いしにくくなることが多いのですが、今回は小さなお子さんに対しての対処を中心に考えたいと思います。街中での乗車が大丈夫なら、きっと克服できると思います。

なぜ酔うのか

体が揺れることで目から入る情報と、平衡感覚を司る耳でズレが生じます。このズレによって車酔いが生じます。車の場合なら、発車や停止、速度変動、カーブなどで前後左右に体が揺らされたときに酔いやすくなります。

運転のときに気をつけること

加速、減速といった速度の変動が少ないほうが酔いにくくなります。そのため、車の動き始めはアクセルをゆっくり踏む、ブレーキをかけるときも早めに減速する、ということが必要です。今回のように山道では、特に下りの場合スピードが出やすいため、カーブの手前で減速しなければならず、かつ左右に体が振られるため酔いやすくなります。
結局、一定の速度で走り、ゆっくり発進停車という、いわゆる安全運転が一番酔いにくいことになります。

車中で気をつけること

加速、減速といった速度の変動が少ないほうが酔いにくくなります。そのため、車の動き始めはアクセルをゆっくり踏む、ブレーキをかけるときも早めに減速する、ということが必要です。今回のように山道では、特に下りの場合スピードが出やすいため、カーブの手前で減速しなければならず、かつ左右に体が振られるため酔いやすくなります。

車中で気をつけること

車独特の臭いが酔いを助長します。そのため換気をよくすること、また芳香剤などでお子さんが好きな匂いにして快適な空間にしてあげてください。気を紛らせると良いのですが、文字や絵を見ると酔いやすくなりますので、歌を歌ったりして気分転換を図ってください。炭酸水やアメなども気持ちを切り替えるのに役に立つ場合もありますので、準備しておくと良いと思います。そのほかには柑橘類なども良いようです。
それでも酔い始めたら、できれば車を停めてください。車から降りることで体の揺れがなくなり、新鮮な空気に触れて気分転換ができます。酔い始めならば休憩をとることで回復することが多いです。このときも炭酸水などを飲むと気持ちがすっきりすることが多いです。

過去の車酔い、嘔吐などに対して恐怖心が出てしまい、実際の車酔いを増幅しているのだと思います。車酔いしなかった、という成功体験を積み重ねることで解消されると思います。街中から山の入り口、そして中腹、といった感じで、酔わずに車に乗れた距離を少しずつ増やしてあげると良いと思います。その最初のきっかけとして、酔い止めの薬や抗ヒスタミン(眠気がきて酔いにくくなります)を事前に使用する方法もありますので、かかりつけの病院で相談されると良いでしょう。

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