背中の蒙古斑、消えるのでしょうか
- 生まれた時から
- 9歳・女の子
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悩みは娘の蒙古班です。生まれてすぐ、背中全面にすごく濃い蒙古班のようなものがありました。女の子なので心配になり先生に聞いたところ、数年で治るでしょうと軽く言われました。9歳になった今でも、(少しは薄くなっているとは思いますが)青いような黒いような色になっています。このまま消えなかったら、年頃になったときに悩むだろうなと思って心配でなりません。なにか手術する方法などありますでしょうか。
- (みのむし さん)
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今回は蒙古班です。多くは自然に消失しますが、中には成人になっても残る場合もあります。通常、治療は必要としませんが、あえて行うならばレーザー治療になります。この場合は形成外科または皮膚科を受診して相談することをお勧めします。
皮膚のつくり
皮膚は、表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの部分にわかれています。「表皮」は、表面の保護をする働きがあります。「真皮」は、その下で皮膚構造を維持する働きがあります。真皮には血管や神経、毛包(毛根の部分)などがあります。「皮下組織」は、外面からのクッションの働きをする組織になっています。
蒙古班とは
皮膚の色はメラニンと呼ばれる色素によって決まります。例えば、肌が浅黒い人はメラニンが多く、色白な人はメラニンが少ないということになります。通常、メラニン色素は「表皮」に存在します。しかし蒙古班の場合は、メラニン色素が「真皮」に存在するため、「表皮」から透けて「青く」見えるのです。
蒙古班の経過
症状は肌が青く見えること以外は特にありません。よく出てくる場所は、お尻から背中です。中には四肢や顔、お腹に出ることもあります。お尻から背中以外の場所にできた蒙古班を、異所性蒙古班と呼びます。多くの場合、4、5年で薄くなり10年程度で消えてきます。しかし、中には成人でも残る場合があるようです。また、異所性蒙古班の場合はもう少し時間がかかるようです。さらに、蒙古班と似た皮膚症状を起こす症例もあります。青い部分が隆起していたり、目や口の粘膜にあったりするようならば、蒙古班とは別の病気を考えたほうが良いでしょう。
今回の場合
蒙古班が背中にあり、少しずつ薄くなっているようなので、基本的に経過観察でよいと思います。積極的な治療は必要としませんが、色を薄くする目的ならばレーザーによる治療も可能です。費用などは蒙古班の範囲などにもよるので、皮膚科または形成外科を受診したときに相談してください。
背中は本人からは見えず、服で隠れる場所なので、周りが思うほど気にしないことが多いです。治療をするかしないかは、お子さんと話をして決めていくのが良いと思います。
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