走ったあとにゼイゼイ…喘息でしょうか?
- 4歳9ヶ月・男の子
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4歳になり、普段は医者にかかることも少なくなってきたなと感じていましたが、ついこの間、広場で50メートルほどを本気で走ったところゼイゼイしだし、顔色がみるみる悪くなり、唇が真っ白になってびっくりしました。その後は30分ほどで元に戻り、駆け回って遊んでいましたが、ちょっと心配です。前日、寝不足だったことも原因かしら?
- (マレンゴ さん)
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走った後に呼吸が「ゼイゼイ」した場合、考えなければいけないことは大きく分けて2つあります。ひとつは喘息などの呼吸器の問題、もうひとつは心臓の問題です。あとは風邪などの体調不良があれば同様のことがおきる可能性があります。
呼吸器の問題に関しては喘息が代表例です。また心臓に関してですが、年齢が4歳なので大きな問題があるとは考えにくいのですが、心拍のリズムは一定か、心臓に雑音はないか(病院で検査する必要があります)などが観察のポイントになります。
もし、走るなどの激しい動きをした後に呼吸が苦しくなることが頻繁にあるようなら、受診することをお勧めします。「ゼイゼイ」して顔色が悪い…何が起きたの?
貧血などでも顔色は悪くなりますが、今回は呼吸も「ゼイゼイ」しており、別の原因が考えられます。顔や唇の色が悪いので、血液に十分な酸素がいきわたっていないと思われます。血液に酸素が行かない原因としては、十分な酸素が肺に届いていない、肺に酸素が来ていてもその後の血流(心臓からの)に問題がある、ということが考えられます。
呼吸器の問題
「ゼイゼイ」という呼吸の代表は喘息です。喘息などは運動することで誘発してしまうことがあり、呼吸音は「ゼイゼイ」となることが多いですが、「ヒューヒュー」や「ピーピー」と聞こえることもあります。喘息は一般には明け方や夜間の咳なのですが、運動したり煙を吸ったりした時に症状が出てしまうことがあります。少し休むと治まることがありますが、症状が強く出た時は、そのまま咳き込みが止まらなくなることもあります。
循環器の問題
顔色が悪くなったというところに注目すると、呼吸器以外では心臓などの可能性も出てきます。小児の心臓で問題がある時は、通常先天性のものです。年齢が4歳なので大きな問題がある可能性は低いですが、例えばファロー四徴症という先天性心疾患などでは、運動などが発作の引き金になり、チアノーゼや多呼吸を起こすことがあります。これは、心臓のなかの壁に穴があり、また心臓から大動脈への出口もずれてしまっているものです。これは乳児期に気づかれることがほとんどですが、まれに年長児まで気が付かないことがあります。泣いたり、いきんだりした時に、顔色が悪くなったり、また少し歩いただけで座り込んでしまうこともあります。
これから何に気をつければいいの
小さなお子さんなので、走った時にうまく息継ぎが出来なかっただけ、ということも可能性としては十分ありえます。しかし、同時に上に挙げたようなことも頭の隅に置く必要があります。普段の呼吸や顔色、走ったり遊んだりした時の表情などに注意を払って観察してください。また受診する機会がありましたら、心臓の雑音も聞いてもらうといいと思います。
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