「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

190.パニックになると、なかなか元に戻らない…

ころんうさぎさんからの相談 3歳11ヶ月の女の子

夫婦と一人っ子の娘の3人家族です。4月から幼稚園に通いだしました。一度パニックになると、元に戻らなくて人の話を聞かなくなるため、困っています。以前からリトミックなどで、授業の途中までは頑張れるのだけれど、途中でねじが切れたように横になってしまったりします。友達と家で遊んだだけでも、パニックになってしまうことがあります。普段やらないようなこと(ソファーの後ろに落ちようとする、人の家で走り回る、等)。どうしたら、落ち着いてくれるのでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

パニックはなぜ起きるのか?

“パニック”という言葉は、いろいろな意味で使われますが、ここでいう“パニック”とは、「理解不能な、困った行動」というような意味ですね。このような行動の裏にも、必ず子どもなりの切実な理由があるものです。

パニックを起こす子どもはとても繊細な心を持っており、不安や緊張が他の子より強い傾向があります(とてもそうは見えないケースも多いですが)。その一方で、「だいじょうぶ!」とがんばりたい気持ちが大変強いので、無理をしやすいのです。

平気なふりをしてがんばり続けると、だんだん心の中に、不安や緊張がたまって大きくなっていきます。そして最後には心がストレスで満杯になり、ついにはパニックという形で吹き出てくるのです。

パニックを起こさないタイプの子どもなら

「授業の途中までは頑張るけど、途中から…」という経過は、無理にがんばってしまいリバウンドが来るタイプのお子さんにありがちな行動パターンです。最初に無理をするから、かえって崩れてしまうのです。

パニックを起こさないタイプの子どもは、家を出る時や授業が始まる前などにぐずったりダダをこねたりします。そうやってストレスを吐き出していくうちに、だんだん慣れていきます。“気持ちの先出し”ができる子どものほうが、適応していきやすいのです。

“気持ちの先出し”を誘ってあげる

幼稚園に関する不安や緊張も、登園時や家でぐずれるようになると、ストレスが解消しやすくなります。先にヤダヤダが出せるようになると、心がスッキリして、「ためて、ためて、ドカン!」という感じのわけの分からないパニックが減っていくはずですよ。

友達との関わりについても、実はとても緊張しやすい面があるのではないでしょうか。平気な顔でがんばって遊んでいるので、ストレスがたまってくるのでしょう。心が目一杯になると、走り回ったり、奇妙な行動をして、不安や緊張をまぎらわそうとしているのだと思います。

ホンネのグチを言ったり、ヤダヤダをしたり、ベソをかいたりといった行動が出てきたら、なるべく認めてあげてください。「パニックを抑えこむ」のではなく、「小さなパニックを、先出ししてもらう」という方針で接していった方が、だんだんパニックを起こさなくなってくるはずですよ。

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