憤怒けいれんだと思うのですが、てんかんの疑いもあるようです
- 6歳1ヶ月・男の子
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現在、子供は保育所に通っているのですが、子供の落ち着きがない、じっとしていられない、周りが見えなくなり暴走する、といった行動があり、最近徐々に改善されてきました。
そんな矢先、保育所の担任の先生との個人面談で、憤怒痙攣(ふんぬけいれん)を一度だけ起こした話をするとその3日後に、脳波の検査をしてみてはと言われました。てんかんの疑いがあるのでしょうか。病院には行ったほうがよいでしょうか? - (ゆみママ さん)
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憤怒痙攣は全身がけいれんしますが、てんかんの症状にもけいれんが出る場合があります。てんかんと識別するためには脳波を調べる必要がありますので、
その辺から脳波の話が出たと思われます。「けいれん」と「てんかん」はイコールではありませんので、識別して考える必要があります。文面の限りでは「て
んかん」の可能性は低く、憤怒痙攣の可能性が高いと思われます。憤怒痙攣とは
憤怒痙攣は、泣き入りひきつけとも言われます。これはチアノーゼ型と蒼白型(そうはくがた)とに分けることができ、前者の頻度が高いです。今回の場合もチアノーゼ型と考えられますので、こちらについて解説します。
憤怒痙攣が見られる時期は
年齢的には2歳ごろが多く、5歳ごろまでにほぼ見られなくなります。初回発作は1歳前後が多く、8割以上は5歳までになくなります。
憤怒痙攣の原因と症状
一般に、憤怒痙攣は恐怖や怒り、興奮などで誘発されます。興奮などの際に激しく泣いて呼吸を止めてしまいます。するとチアノーゼ(低酸素の状態)が出ます。これが進むと意識の消失や脱力、さらにはけいれんの症状が出現します。また、発作の持続時間は通常1分以内です。
その後の経過
憤怒痙攣は、「けいれん」という名前がついていますが、上記のようにてんかんとは異なるものです。憤怒痙攣は1回だけでなく、何度も起こす場合があります。そのような時は、鑑別のために頭部のCTやMRI、血液の検査や脳波の検査を行うことがあります。
成長するに従って発作は起きなくなり、発達に影響を与えるものではありません。そして日常生活に特別な制約はありません。また憤怒痙攣を起こすお子さんには、要求が多い、頑固、自己制御がうまく出来ないなどの傾向があるので、
過干渉や甘やかせ過ぎないなどの注意が必要になります。
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