子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

指しゃぶりをやめさせたいです

お子さんの年齢と性別
7歳7ヶ月・女の子
症状の詳細

7歳の娘ですが、いまだに指しゃぶりをしています。歯医者さんからも「歯並びが悪くなるので早くやめさせるように」と注意を受けたのですが…。眠い時、テレビを見る時によく見られます。本人もやめなければという意識はあるようですが、実際注意してもなかなかやめることができません。下に、5歳9ヶ月と2歳6ヶ月の妹がいますが、2人とも指しゃぶりします。注意しても、姉がまだしているから…という感覚があるようで、効果なしです。指に塗る薬みたいなものがあると聞いたことがあるのですが、購入しようか迷っています。どうすればやめさせることが出来るでしょうか。

(なきもみ さん)
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ユンタ先生からの回答

指しゃぶりは乳幼児期には正常に見られるものです。しかし、幼児期以降では歯並びや噛み合わせの問題も指摘されています。これといった対処法がないのが実情ですが、家庭での対応の仕方を回答したいと思います。

指しゃぶりとは

指しゃぶりはいわゆる習癖障害の1つです。習癖障害には体ゆすり、爪噛み、歯ぎしりなどが含まれます。また、チックもこの習癖障害に含まれます。

なぜ習癖障害は出てくるの

これらの行動の出始めは、他人のマネであったり、何らかの意味があって始まることが多いのですが、それが当初の意味を失って反復性になったものが習癖になります。そしてその行為自体が緊張をほぐしたり、緊張のはけ口になったりします。年長児になると、意識的にこれらの行動を抑制することができるようになってきますが、不安があったりすると行動が増幅されることもしばしばあります。かの徳川家康も、イライラすると爪噛みの癖があったと伝えられていますから、この類だったのかもしれませんね。

指しゃぶりによる弊害

しゃぶり方やしゃぶる指にもよりますが、長期間指しゃぶりを続けると歯並びや噛み合わせに影響が出てきます。具体的には、前歯が出てくる、いわゆる「出歯」や、噛みあわせが合わなくなる、上の歯と下の歯の中心が合わないなどです。またこれに伴って発音が悪くなってしまうこともあります。

家庭での対処法

家庭では、お子さんが指しゃぶりをしていない時間があったら、ほめて励ましてあげることがいいでしょう。お子さんが指しゃぶりをしないように努力していたら、その努力を積極的にほめてあげて下さい。そして指をしゃぶっていたとしても、そのことを叱ったり、強くとがめたりしないように気を付けることが必要です。また、指に苦い薬やカラシなどを塗ることに対しては十分な研究がないため、上記のことを試した上で効果がなければやってみる、という程度のものと考えたほうがよいでしょう。

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