娘のひどいO脚が気になっています
- 卒園式の時に気がつきました。まわりの同年齢の子どもで,こんなにひどいO脚の子はいませんでした。
- 6歳2ヶ月・女の子
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立った時、子どもの拳2つ分が膝の間に入るくらいのO脚です。膝の曲がり方も少し逆に反り気味です。本人は気にしておらず、運動能力的にも問題はないのですが、直せるものなら早めに直してやりたいです。姿勢に気をつけたり、歩く時に土踏まずの方に力を入れるように言ってみましたが、本人に直さなければという自覚がないため、反発するばかりです。女の子なので、もう少し年齢が上がると足の形は気になるようになると思いますが、それまで放っておいて、わざわざコンプレックスを作る結果になってしまうのもどうかと思っています。アドバイスよろしくお願いします。
- (たんぽぽ さん)
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今回はO脚です。多くの場合は生理的なものですが、中には骨疾患や代謝疾患が原因のものもあります。2歳ごろまでは生理的なO脚がよく見られますが、今回は6歳なので確認のためにも一度受診することをお勧めします。
足の形の年齢による変化
まっすぐ立ったときに膝が付かず、間が開いている状態をO脚といいます。一般的に2歳ごろまではO脚でその後X脚になり、7歳ごろには成人と同じような足の形状(軽いX脚)になります。
O脚の原因
多くは生理的範囲です。しかし中にはBlount病(骨の病気)やビタミンDが欠乏することによるクル病、外傷、感染などが原因になることがあります。O脚の程度が著しいときにはこれらの病気でないかの鑑別を行う必要があります。今回は幼少時にO脚を引き起こす代表的疾患のひとつであるBlount病について解説をします。
Blount病とは
この疾患自体はまれで、原因ははっきりしていません。脛骨(下腿の骨の太いほう)の膝関節部分の内側が尖るように増殖します。そのため膝の下が湾曲してO脚になります。女児に多く、肥満を伴うことが多いようです。1〜3歳に出現する乳幼児型と4〜10(あるいは6〜12)歳に出現する遅発型があります。前者の多くは両足が、後者の多くは片足がO脚になります。レントゲン写真を撮ると特徴的な画像になります。治療には手術が必要になることがあります。
今回の場合
年齢が6歳であることを考えると膝の間に拳2個分の隙間があるというのは大きいと思います。先に取り上げたBlount病以外にもクル病(血液検査、レントゲンが必要です)や軟骨の問題(レントゲンで確認が必要です)の可能性も、低いとは思いますが考えられますので、一度整形外科を受診して確認することをお勧めします。
その結果、病的なものでなく、生理的範囲内だった場合はそのまま経過観察になると思いますが、O脚の程度が強い場合は、矯正のために足にコルセットのような装具をつけたり、手術になったりすると思います。装具にしても半年程度は必要になりますが、年齢的なことを考えるとあまり受診を遅らせないほうが良いので、早めに受診して確認することをお勧めします。
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