子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

睡眠中のいびき、無呼吸が気になります

お子さんの年齢と性別
4歳1ヶ月・女の子
症状の詳細

睡眠中にいびきをかきます。鼻づまりもひどく、息を吸うことがまともにできていません。呼吸が止まることもありました。鼻炎の薬や鼻を広げるグッズを試しましたが、効果はありません。起きているときは鼻づまりの症状はないのですが、お絵かきなど集中しているときは口で呼吸していることがあります。また、4歳ですが上手にお話しすることができません。発音がうまくできず、特にカ行は、か→た、き→てぃ、く→てぅ、け→て、こ→と、となってしまいます。歌も、スビードについていけず言葉がつながった感じになります。睡眠中のいびきや呼吸ができていないことと、発音がうまくできないことは関係があるのでしょうか?このまま様子をみていて大丈夫でしょうか?

(ゆきこ さん)
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ユンタ先生からの回答

今回は睡眠中のいびきと無呼吸、発音の問題です。夜間のいびきで呼吸が止まっている時もあるようなので、睡眠時無呼吸と考えられます。喉の奥の方に咽頭扁桃という組織があるのですが、その咽頭扁桃によって無呼吸をきたしている可能性が高いと思われます。場合によっては、咽頭扁桃を切除する必要があるかもしれません。まずは耳鼻科を受診するのが良いと思います。また、呼吸がうまくできなくて発音に問題が出ている可能性もあると思います。

夜間のいびき、無呼吸について

何らかの原因で気道(上気道)が狭くなると、いびきや睡眠時の無呼吸が出現します。鼻アレルギー、顎が小さい、舌が大きいなど様々な原因がありますが、咽頭扁桃や扁桃腺の肥大が最も多い原因です。また、扁桃は5〜6歳ごろが最も大きくなります。咽頭扁桃が過剰に増殖して喉が狭くなった状態をアデノイドといいます。

アデノイドがあるとどうなるの

アデノイドになると夜間は鼻呼吸が妨げられ、いびきや睡眠時の無呼吸が出現します。他に夜中に目覚めてしまったり、ふつうではない姿勢で寝たり(首を必要以上に伸ばした姿勢、正坐からそのままうつぶせになってお尻を高くしたような姿勢など)します。
起きている時は口で呼吸するため、長期になると口を半ば開き、鼻の下の溝がなくなり前歯が出たような顔だちになります。また荒い呼吸音が聞かれたり、食欲不振や落着きがなくなったり、鼻声だったりします。今回の発音が上手にできない、息継ぎがうまくできない、ということにも関連が考えられます。

対処法

基本的に、アデノイドで睡眠時の無呼吸があるならば、手術の適応になります。ステロイドなどの点鼻を使う場合もありますが、その役割は小さいです。

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