下唇にホクロができました。何か病気の可能性はありますか?
- 唇のホクロは半年ほど前
- 9歳1ヶ月・男の子
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園児の頃から体のあちこちにホクロができるようになったのですが、最近、下唇にも1〜2ミリの割と目立つホクロができてしまいました。場所が場所だけに心配で、ほうっておいていいものか悩んでいます。また、もし病院に行くと
したら何科に行けばいいのでしょうか? - (pooh-ma さん)
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今回はホクロに関する質問です。通常、ホクロは3cm以下と小さく、全身に発生するものです。いくつかの病気でホクロが増えることがあります。唇などにもできているようなので一度受診することをお勧めします。まずは皮膚科で本当にホクロなのか、そのほかの皮膚異常などはないかを確認してもらうとよいでしょう。またホクロを症状の1つとする全身の病気の場合は、皮膚科から小児科に紹介してもらうと良いと思われます。
ホクロと紛らわしいもの
ソバカスはホクロと間違われることがあります。ソバカスは陽に当たる部分にできやすく夏に発生し、冬に薄くなります。一方、ホクロの増加は陽に当たることと無関係です。またカフェオレ斑といって、カフェオレのような色(褐色)をした色素沈着が皮膚にできる病気もあります。こちらは日光に当たらない部分にもできます。要するに、パッと見た症状だけからは一概に言えないのです。
口の粘膜にホクロができる病気
代表的なものとして、Peutz-Jeghers(ポイツ イェーガー)症候群、Addison(アジソン)病、副腎白質ジストロフィーなどが挙げられます。
Peutz-Jeghers症候群は唇や歯肉の色素沈着(黒っぽい点)、腸管のポリープ(デキモノ)を特徴とします。色素沈着は、陰部にできることもあります。ポリープは主に小腸にできますが、その他に胃や十二指腸、大腸にできることもあります。血便や腸重積などを繰り返すことで見つかる場合もあります。
Addison(アジソン)病、副腎白質ジストロフィーは内分泌の病気で、どちらも副腎の機能が損なわれます。副腎は様々なホルモンを分泌して体をコントロールする重要な臓器です。
Addison病の年長児の場合、筋力低下、倦怠感、食欲低下、体重減少などが見られます。色素沈着も頻発します。
副腎白質ジストロフィーは神経症状を呈することが多く、進行すると認知症、視覚、言語、歩行などの障害が出てきます。今回の場合
まずは本当にホクロなのか、ホクロだとしても問題のあるものかどうかの見極めが必要だと思います。上に挙げたような疾患の可能性もありますが、いずれも比較的まれな疾患です。
皮膚科を受診してホクロの確認をしてもらうようにしましょう。そして上記のような全身疾患の可能性が疑われるならば、そこから小児科などに紹介してもらうのが良いと思います。
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