子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

痛みはないようですが、右足をかばうように歩きます

時期
1週間前
お子さんの年齢と性別
2歳4ヶ月・男の子
症状の詳細

つい最近になり気づいたのですが、右足をかばうようにして歩くことがあります。本人に聞いても、特に痛みがあるわけでもなく、元気に走り回ったり跳んだりして遊んでいます。小児科の先生に相談しても、特に問題はみられないとのことでした。ほかの小児科、もしくは整形外科に相談したほうがよいのでしょうか?

(いーぱーまん さん)
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ユンタ先生からの回答

今回は歩き方の問題です。痛みがなくても股関節や筋肉などに慢性的な問題があって、足を引きずるように歩く場合があります。確認のためにも一度整形外科を受診することをお勧めします。

歩行異常の種類

歩行に異常をきたす原因は様々ですが、大きく足を引きずって歩く場合、痛みがある場合と痛みがない場合に分けることができます。
痛みがある場合は、痛みを避けるために足をかばって足を引きずります。足を引きずって歩くことを跛行(はこう)といいます。骨折や化膿性関節炎などの感染症、腫瘍などが痛みを伴う跛行の代表です。
痛みを伴わない跛行は、股関節や殿部の筋肉に問題がある場合があります。また、足の長さに左右差があると足を引きずっているように見えることがあります。
その他にも小児麻痺や下肢の筋肉の短縮、足首の関節に問題があっても尖足(つまさき歩き)や跛行をきたすことがあります。また、もう少し年長のお子さんならばPerthes病(大腿骨の股関節部位の血流障害で、5歳以下で軽症ならば経過観察のみで良いことが多いです)の初期なども可能性があると思います。この場合、病気の初期ならば本人が注意すれば正常歩行に戻すこともできます。

観察のポイント

もし何らかの病気、障害がある場合は時間の経過に伴い歩行の異常が目立ってくることが多いです。まずは痛みの有無、関節の腫れや筋肉、皮膚の見た目の変化がないか確認します。これに加えて、足の長さや太さに左右差がないか確認してください。
足をかばって歩くのはいつもなのか、時々なのか、または注意すれば普通に歩けるのかを確認してください。また股や膝、足首などの関節が動く幅に左右差がないかも観察してください(たとえば右の股が固い、など)。

今回の場合

今回は痛みを伴わない跛行なので、感染や骨折などは考えにくいと思います。痛みがなく、走ったりできて、常に足をかばっているようでもないので経過をみても良さそうに思えますが、上記の点に気をつけて観察し、整形外科を受診することをお勧めします。

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