てんかんの発作後、頭痛がするようになりました
- 半年前
- 11歳3ヶ月・男の子
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こんにちは。小学5年生の息子がいます。半年前ぐらいにてんかん発作を2回おこし、現在はテグレトールを服用しています。その後、発作は出ていませんが、月に2回ぐらい同じ間隔で頭痛がおきます。そのつど、処方されている鎮痛剤を飲んでいます。てんかんとの関係はあるのでしょうか。
- (ムーミンママ さん)
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今回は頭痛とてんかん発作の関係です。てんかん発作をおこした後に頭痛を来すことは時々あります。しかし、てんかん発作が薬によってコントロールされているならば、頭痛とてんかんの関係は薄いと思われます。
てんかん発作とは
脳波の異常を伴うけいれんがてんかんで、その症状をてんかん発作と言います。大きくわけると、発作の出方によって全般発作(大脳の両側から過剰な電気刺激を受ける場合)と部分発作(大脳の片側から電気刺激を受ける場合)にわかれます。全般発作の場合は通常意識を失います。
発作に伴う症状は痙攣、意識障害などですが、その他にも体を固くしてしまう(強直)ことや逆に脱力してしまうこと、体の感覚に異常を感じること(視覚や聴覚など)など様々です。発作のあとに一時的な麻痺を伴ったり頭痛を伴ったりすることもあります。こどもの頭痛
頭痛の原因は様々です。感染や腫瘍、副鼻腔炎、中耳炎、出血、ストレス、片頭痛、起立性調節障害など様々です。けいれん後にも頭痛を訴えることがあります。
今回のように定期的な頭痛の場合は感染や出血、腫瘍などの可能性は低いと思います。片頭痛や起立性調節障害に伴う頭痛は小学校高学年になると目立つようになってきます。片頭痛は痛みの時間が4時間から3日以内で、ズキンズキンとする頭痛(拍動性頭痛)を呈し、安静や睡眠などで軽減するものが多いです。なかには痛みの前兆がある場合もあります。頭痛の前に目がチカチカしたり、感覚が鈍くなったり、逆にチクチクするような感覚を伴ったりすることがあります。
血圧は血管を太くしたり細くしたりすることでコントロールされますが、起立性調節障害はその血管のコントロールがうまくできないことで起こります。症状は多彩ですが、朝の調子が悪い、立ちくらみがある、頭痛、腹痛がある、乗り物に酔い易いといった症状があります。
片頭痛や起立性調節障害などに伴う頭痛へはまず鎮痛などで対処します。その結果、痛みがコントロールできればそのまま痛み止めを使っていきます。起立性調節障害では血圧をコントロールする薬を始めに使うことも多いです。テグレトールの副作用
テグレトールは抗けいれん薬の一つです。主な副作用は肝機能障害や血球(白血球、赤血球、血小板)減少です。一般的にテグレトールで頭痛は来さないようです。
今回の場合
てんかん発作に伴って頭痛を来すことがありますが、今回はてんかん発作がコントロールされている状態での頭痛です。従って、てんかん発作やテグレトールによる頭痛よりは上記のような原因による頭痛のほうが、より可能性が高いと思われます。
痛み止めで頭痛のコントロールができているならばそのまま経過を見てよいと思いますが、自宅ではどんなときに痛くなるのか、痛みの続く時間はどうか、痛みの場所(頭の前とか横とか、両側なのか、など)、前兆の有無、頭痛以外の症状などをメモして主治医の先生に相談されると良いと思います。
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