子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

吃音が見られるようになってきました

時期
5日ほど前から
お子さんの年齢と性別
2歳3ヶ月・男の子
症状の詳細

最近、吃音が出てきました。2歳前からよくおしゃべりをしていたのですが、今までなかったのに、急にどもるようになりました。急にどもるようになったので、とても気になります。様子をみた方がいいのでしょうか?早いうちに病院に行ってみた方がいいのでしょうか?子供にどのような対応をしたらいいでしょうか?

(nanaharu さん)
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ユンタ先生からの回答

今回は吃音に関しての質問です。大抵の場合、すぐに病院に行くよりは、まず環境調整をすることで自然に良くなっていきます。2歳という年齢ならば、過度に吃音に対して干渉すると逆に悪化することがあります。楽しく遊んで、自然に言葉が出る環境を整えてあげましょう。吃音が進行してくるようならば病院に行く、ということで良いと思います。

吃音とは

いわゆる“どもり”のことです。話し言葉が、繰り返しや引き伸ばし、中断などでスムーズに出ず、この状態が続くことが吃音です。一般に男子に多く(女子の3〜4倍)、年齢的には2〜4歳に好発します。人口に占める吃音の方の割合は、幼児期では4〜5%、年齢が上がるにつれて減少し、学童期では0.7〜1%、成人では0.3〜0.7%程度と言われています。原因は様々な説が言われていますが、はっきりしたものは解明されていません。

幼児の吃音

上記の通り、幼児の吃音は多くの場合自然治癒します。一般的に、成人も学童も幼児も緊張や不安があると吃音が悪化する傾向があります。幼児の流暢でない言葉を周囲が聞きとがめて過度に干渉したり、叱ったりすると吃音が悪化することがあります。聞きとがめられることで言葉を発すること自体が緊張を引き起こしてしまい、それがますます吃音を誘発してしまうという悪循環に陥るためです。
このため、言葉(吃音)に対して直接的に指摘して治そうとするよりも、リラックスして遊びながら自然に発言できる環境を提供してあげることが言葉の練習として効果的です。幼児の場合はこの環境療法だけでも大きな効果が期待できます。

今回の場合

2歳での吃音なので年齢的には自然に治ってしまうことが期待できます。直接的に指摘して治そうとするよりは、上記のように自然に言葉を出せる環境で遊ぶようにするとよいと思います。
また、改善がない、吃音が悪化するなどがあるならば受診して言語療法士の指導を受ける必要があるか確認してもらうようにしましょう。

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