ものもらい?目にできものができました
- 2ヶ月前に上まぶた、2週間前に下まぶたが赤く腫れだした
- 3歳4ヶ月・男の子
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2ヶ月前から右目の下まぶたに米粒大の赤い腫れができ、眼科を受診したところ「ものもらい」と診断されました。
目薬をもらって指示通りつけていましたが、逆に大きくなって小豆大くらいになってしまったため、別の眼科に行きました。そこではまだ「ものもらい」以外とは断定できないということで、軟膏を追加するように言われました。
その後も大きくなっては膿が出て小さくなり、また大きくなって膿が出るを繰り返し、1ヵ月後に再受診しました。
そこで初めて「さんりゅうしゅ」と診断されましたが薬は変わりませんでした。
2週間後に上まぶたに同じできものができ、急に大きくなったので再々受診しました。
今度は違う目薬(ノフロキサン)を1日4回点眼し、今までどおりに2回軟膏(タリビット)を塗るよう指示がありました。
点眼薬が効き、上まぶたの方は少しずつ小さくなってきましたが、下まぶたの方は相変わらず赤黒くポツンと残っており、元通りのきれいなまぶたに戻る気配はありません。
このまま今の眼科を受診し続けるか、もう一軒違う眼科にかかろうか迷っています。 - (じょり子 さん)
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今回は麦粒腫(ばくりゅうしゅ。いわゆるものもらい)や霰粒腫(さんりゅうしゅ)に関しての質問です。霰粒腫の場合は、最終的に治癒して腫瘤(しゅりゅう)が触れなくなるまで数ヶ月かかることが多い疾患です。現在の点眼が有効なようなので、そのまま治療の継続で良いと思います。治療の方針自体に問題はなさそうなので、別の眼科を受診する前に、今後の見通しなどを質問してみてはいかがでしょうか。
眼瞼(がんけん)の炎症
眼瞼は大きく外側と内側の二つに分けることができます。外側はまぶたの皮膚やまぶたの筋肉で成り立っています。また、内側は眼瞼結膜や睫毛(まつげ)、数種類の脂腺で成り立っています。
睫毛の毛嚢や脂腺は感染を起こしやすく、眼瞼の炎症の原因となります。麦粒腫や霰粒腫は眼瞼の炎症に含まれます(上のまぶたにも、下のまぶたにもできます)。麦粒腫
細菌感染による眼瞼の炎症が麦粒腫です。炎症を起こす脂腺の場所によって外麦粒腫(より正確な意味での“ものもらい”です) と内麦粒腫と分けることができます。症状はまぶたの腫れ、痛み、灼熱感などがあります。細菌感染のため、基本的な治療は抗生剤の点眼や内服になりますが、状態によっては切開してうみを出すことが必要になります。
霰粒腫
これは細菌感染ではなく、まぶたの内側にある脂腺の閉塞を原因とするものです。硬く、押しても痛くない結節(しこりのようなもの)が出来ます。感染を併発することもあるため、麦粒腫と見極めが難しいこともあります。ステロイドの点眼で縮小して1ヶ月程度で無症状になることが多いのですが、結節が触れなくなるまでには数ヶ月が必要になることが多いです。なかには外科的に脂腺の部分を取り除かなくてはならないこともあります。
今回の場合
今回は麦粒腫と霰粒腫と見極めが難しかったのかと思います(霰粒腫に感染が合併していたのかもしれません)。基本的な治療の方向性は問題ないと思います。上記のように、霰粒腫では治るまでにある程度の時間が必要になります。病院を変えることも一案とは思いますが、その前に治療の方針や見込みなどの説明をしてもらってはいかがでしょうか。
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