睡眠中、体がピクピクと動き続けます
- ずっと前から
- 5歳1ヶ月・男の子
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以前から気になっていたんですが、寝ているときに体がピクピクしています。数秒〜数十秒おきに、手の指や足や顔を小さくピクッと動かすような感じで、それがずっと続きます。比較的、眠りが浅いときが多いような気もしますが…。私でも、寝入りばななどに時々ビクッとすることがありますが(ジャーキング?)、それとはまた違って、部分的にピクピク動かしています。やはり、これもジャーキングと呼ばれる一種なんでしょうか?それとも、なにか悪いところがあるんでしょうか?
- (りょうこ さん)
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今回は睡眠中の体のピクツキに関する質問です。入眠時の不随意の運動は生理的な反応のことが多く、治療の必要はないのですが、ピクツキが多発して不眠の原因になるときは内服薬が必要になることがあります。全身の痙攣とは異なるようですし、今回は入眠期ミオクローヌス(後述。ジャーキングと同意)の可能性が高く、経過を見てよいと思います。
入眠時の行動
入眠に伴う異常な運動は、入眠期ミオクローヌス、周期性四肢運動障害、むずむず脚症候群(レストレスレッグズ症候群)、律動性運動障害などが挙げられますが、今回は入眠期ミオクローヌスの可能性が高いと思います。
入眠期ミオクローヌス、ジャーキング
入眠期ミオクローヌス(ジャーキング)は、寝入る時に起きる全身性または体の一部に見られる瞬間的な筋肉の収縮です。筋肉の収縮で体がピクツキます。これは基本的には生理現象のため、治療の必要はありません。ただし、多発して不眠の原因となるときは抗痙攣剤の内服を行うこともあります。
周期性四肢運動障害
睡眠中に四肢、特に下肢に生じる周期的な不随意運動です。足関節の背屈が起こり、蹴るような動きをします。回数が多くなると不眠の原因となり、その結果昼間の眠気が誘発されます。夜間の前半から中盤にかけておこりやすく、明け方は不随意運動が軽減します。一般に高齢者に多く、むずむず脚症候群を併発することも多いです。
むずむず脚症候群
主に下肢に生じる不快な感覚です。“むずむずする”とか”虫が這うような“といった言葉で表現されます。じっとしているとこの感覚が増してしまうため、異常感覚を感じる場所をこすり合わせたり、叩いたりします。上述の周期性四肢運動障害と合併することもあります。また貧血などを合併することもあります。
律動性運動障害
睡眠中に頭や体を数秒〜数十秒の間、周期的に前後や左右に動かします。通常1歳前後に多く、4歳ごろまでに症状が出なくなります。入眠直前から眠りの浅いときに症状が出やすいと言われています。また四つん這いになって体を前後左右に動かしたり、手を振ったりするような動作が見られることもあります。
今回の場合
入眠期ミオクローヌスの可能性が高いと思われます。通常、睡眠が妨げられていなければ経過を見守ってあげれば良いと思います。それ以外のものは症状が合わないと思われます。他に考えることは痙攣ですが、ピクついているときに起こすとちゃんと起きるのか、瞬間的なピクツキ以外の動きがないかなどを確認してあげれば良いと思います。良くわからないときはビデオ撮影などをして病院で相談されると良いでしょう。また眠りが妨げられているようでしたら受診するようにしてください。
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