喉がひっかかる様子で、泡状の唾液が…発音も悪い息子
- 5才7ヶ月・男の子
-
生まれたときに軽い咽頭軟化症がありましたが、「発育とともに治る」という事で治療などはしませんでした。最近、小児歯科で「発音が悪い」といわれ、保育園の方からも「歌の最中に、唾液が泡みたいにたまってきて、息継ぎのところでゴクンと、飲み込んでる」といわれました。2歳半ぐらいのときに、転んで前歯2本を折り、小児歯科で偽の歯を入れた治療経験があります。あと、昨年11月に下の子が生まれたのですが、精神的な事でしょうか?夜寝る前などにも泡状の唾液を出しカニのようにしているときや、口の中に指をいれて「のどに何か引っかかる」みたいな様子がみられるときもあります。
- (うっちーママ さん)
-
喉頭軟化症の場合、多くは自然に治ります。このため、発音の悪さや唾液が泡のようになることとは無関係だと思われます。お子さんのなかには言葉の発音が苦手なお子さんがいます。程度にもよりますが、言葉の教室(言語療法士が行います。具体的には病院で相談する必要があります)などで練習すると改善します。歌のときの唾液を飲み込むタイミングも、慣れてくれば唾液が溜まる前に自然に飲み込めるようになると思います。
喉頭軟化症とは
喉頭の先天異常で最も頻度が高いもので、生まれつきゼイゼイしやすい病気です。息を吸ったときにゼイゼイすることが主な症状で、なかには咽喉頭に逆流が起きることがあります。泣いたり興奮したりすると悪化します。生後2週間ごろからゼイゼイする症状が出始めて、6か月ごろまでは悪くなることがあります。この悪くなる時期を過ぎると自然に良くなって症状が無くなっていきます。
このように自然に良くなってしまうことが多いため、ほとんどの場合は経過観察のみになります。
小児の発音
発音の悪さに関してですが、正確な音韻を発生できない状態を構音障害と言います。サ、ツ、ラ、ダなどは発音しにくく、5歳から7歳ごろに獲得します。それ以外の言葉は4歳ごろにはおおよそ正しく発音できるようになります。鼻や口の形態に問題がある時や、聴力に問題がある時にも構音障害が起きるため、耳鼻科的な検索が必要になることがあります。また言語以外の運動や発達の遅れがないかどうかも確認する必要があります。
これらの形態や、その他の発達や神経などに異常がないものを機能性構音障害と言います。機能性言語障害の場合は言語療法(言語療法士が行います)が必要になることもあります。
今回の場合
今回は喉頭軟化症の既往がありますが、5歳になっており発音に関しては関係ないと考えられます。「発音が悪い」と保育園で指摘されていますが、練習が必要な程度なのかどうかを病院で相談されると良いでしょう。練習が必要ならば言語療法士を紹介してもらってください(受診をするならば、まずは小児科で良いと思います)。
唾液が口に溜まるということと、発音の悪さや喋るときの息継ぎのタイミングとの関連ははっきりしません。通常、唾液を飲み込むことは無意識に行っているのですが、発音の練習をすることで一緒に良くなることも期待できると思います。
- 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテの最新号がいち早く読める!
- ↓育児のまぐまぐ!の登録(無料)はこちら↓
- 全国のママさんが集まる場です。日々のちょっとした出来事を話したり、妊娠、出産、育児に関するアドバイスや励ましがもらえます。
Powered by ウィメンズパーク
-
- この記事に対するTrackBackのURL
-
- コメントはまだありません。