睾丸(こうがん)が片方ない息子…大丈夫?
- 3歳位で気づきました
- 7歳10カ月・男の子
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息子の事ですが、おちんちんの睾丸の位置が左右で違います。片方は体の中に入っているのか?垂れ下がっていません。一度お医者さんに診てもらったほうがいいでしょうか?診てもらうには泌尿器でしょうか?
- (ヨッシー さん)
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今回は停留精巣が疑われます。いわゆる金玉袋の中に睾丸(精巣)が無い(触ることができない)場合は、睾丸(精巣)が体の中にあったり、または睾丸(精巣)自体がなかったりということが考えられます。手術が必要になることがあるため泌尿器科を受診することをお勧めします。
停留精巣とは
男性の陰部において、袋の部分を陰嚢(いんのう)と言います。そして陰嚢のなかに入っている玉を精巣と言います。胎児のときに精巣はお腹の中で作られ、その後お腹の中にある精巣が陰嚢に降りてきます。
生まれた時に多くの男の子は陰嚢のなかに精巣が降りていますが、4〜6%ほどの男の子は、精巣が降りていないことがあります。また、早産のお子さんではその頻度がもう少し高いようです。
生まれたときに精巣が降りていなくても、満期産の場合では生後3カ月までに60〜70%程度のお子さんの精巣が陰嚢まで降りてきます。ちなみに早産のお子さんでは陰嚢のなかに精巣がおりるまでに1年くらいかかることもあります。このため3カ月から1年くらいが観察期間とされています。
陰嚢の観察
停留精巣があると、陰嚢のなかに精巣を触ることができません。このため陰部をみると左右の大きさが異なって見えることが多いです。緊張したり、冷えたりすると正確な観察が困難になるため注意が必要です。
なにが問題になるの
停留精巣は不妊や悪性腫瘍が問題になることがあります。通常の場合と比較すると不妊になりやすいと言われています。また腫瘍の発生頻度も高くなっています(もともとの精巣腫瘍の発生頻度自体はそれほど高くありませんが)。
停留精巣に対する治療
通常、停留精巣に対する治療は精巣固定術と呼ばれるものになります。これは、お腹の中や陰嚢までの経路でとどまってしまった精巣を陰嚢までおろして固定してしまう方法です。
この治療を行うことで不妊のリスクが減少します。また、精巣に腫瘍ができたときも、精巣固定術を行っていれば、精巣の観察が容易になるというメリットもあります。
推奨手術時期は1〜2歳ごろとされています。10歳を越えてからの手術だと腫瘍発生に対するリスクが上がる、という報告もあるようです。
今回の場合
陰嚢のなかに精巣を触れることができないことから、停留精巣が疑われます。精巣がないと思っていたら陰嚢の上のほうで触れることができた、ということも良くあるので、一度確認してもらうことをお勧めします。手術や将来の不妊の問題がでるかもしれないため、まずは泌尿器科を受診するようにしてください。
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