子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

唇の荒れがおさまらない息子

お子さんの年齢と性別
10歳11カ月・男の子
症状の詳細

小5の男子ですが、昨年秋頃から唇が乾燥すると言い、同時に口角炎になりました。薬局で資生堂のモアリップ(ワセリンだそうです)とビタミンB12を勧められずっと使用しています。口角炎は治ってきましたが、唇の荒れは治らず、また乾燥するせいか下唇の下をなめたり歯で掻いたりするようで、下唇が二つあるように見えるまでになってしまいました。昨年冬も同様に口の周囲にもう一つ口があるように赤いドーナツのように赤く荒れてしまいました。病院には行っていません。どうしたらよいのか、ご指導いただければ嬉しいです。

(香油 さん)
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ユンタ先生からの回答

今回は口周囲の皮膚の荒れに関する質問です。唾液や歯などによって物理的な刺激が加わり、接触性皮膚炎を起こしていると考えられます。なめたり噛んだりするのを止め、軟膏を塗って保護することで治まると思います。口の周りを洗って唾液を落とし、唇だけでなくその周囲も軟膏で覆うようにしてください。

接触性皮膚炎とは

皮膚に何か物が接触して生じる炎症を接触性皮膚炎と言います。アレルギーの有無や光への反応などでさらに細かく分類されていますが、今回は唾液が口の周りの皮膚に触れることで赤くなっているので、刺激性接触皮膚炎と呼ばれるものです。今回のように口をなめることで引き起こされる刺激性接触皮膚炎は、別名「口なめ皮膚炎」とも言われています。

小児の皮膚の特徴

子供の皮膚は成人と比べて薄く、皮脂が少なくて汗腺が多いという特徴があります。このため皮膚のバリア機能が未熟であり、物理的、化学的な影響を受けやすくなっています。従って、もともと小児は刺激に弱く、接触性皮膚炎を起こしやすいと言えます。

今回の場合

上記のように、唇をなめることで唾液が刺激になり、口の周りが赤くなってしまったと考えられます。加えて歯で噛んでしまうことで、皮膚に傷がつき、ますます皮膚のバリア機能が損なわれていると考えられます。きっかけは口の周りの乾燥で、なめると乾燥した感じが無くなるのですが、唾液が乾くとまた乾燥してしまい口の周りを再度なめてしまうという悪循環になっていると考えられます。
唾液による慢性刺激なので、まずは口の周りを洗って唾液を落としてください。続いて保湿剤(ワセリンでいいです)を塗って口周囲の皮膚を保護してください。軽症ならばこれである程度の改善が見込めます。痒みが強いときはステロイド軟膏が必要になることがあるので、このときは皮膚科を受診するようにしてください。

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