子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

てんかん?睡眠時に体をブンブン揺さぶる息子

時期
生後8ヶ月ごろから
お子さんの年齢と性別
3歳11ヶ月・男の子
症状の詳細

赤ちゃんの時から左右に体を揺さぶっていて寝返りがすぐできて楽チンと思っていたら、現在3歳なのですが、本人が寝てから5時間くらいして気温が28℃を超え眠りが浅くなると、左右に体をブンブン揺さぶって、両隣で寝ている親は起こされてしまいます。
寝ながら疲れることをしているな…、と思うほどに左右に揺れています。とりあえず手でおさえてはみるのですが、止めてもまたすぐ同じ行動を、1〜2時間ほど繰り返し続けます。
睡眠科に一度かかりましたが、てんかんときまってないのに、薬を処方されそれから怖くて受診しておりません。
MRIも脳波もとりましたが、病院は環境がいいので異常波は検出されませんでした。本当にてんかんならあきらめますが、そうでないのにそれ用の薬を投与された事で病院への信頼が薄れ先生に不信感をいだき通院をやめました。
将来誰かと寝るときにこの状態ではパートナーがこないような気かしてなりません。
どこの病院へいけばいいのでしょうか…。それ以外、日常は異常はなくとても元気に生活しています。どうすればいいのかわかりません。もう3年親はなやんでおります。

(はるはる さん)
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ユンタ先生からの回答

今回は睡眠時の行動に関する質問です。
乳幼児期では、寝入りばなや睡眠が浅くなったときに首を振ったり体を動かしたりすることは時々見られます。てんかんとの鑑別が必要になるのですが、脳波は1回の検査では診断がつかないことも多いです。従って、小児神経の医師とも一度相談されることをお勧めします。受診の際はビデオ撮影を事前にしておくと一層良いでしょう。

睡眠中の体の動き

睡眠中は多かれ少なかれ、体は動いています。また、乳幼児は寝入りばなに首を振ったり手足を動かしたりすることは良く見られ、眠りが浅くなると体の動きが出やすくなります。
また、不完全な覚醒や夜驚症(やきょうしょう)、てんかん、むずむず脚症候群や睡眠時ミオクローヌスなど睡眠中起きる異常な動きの原因には様々なものがあります。

観察のポイント

まずはどのような動きをしているか、良く見る必要があります。寝入りばなだけなのか、眠ってからも不自然な動きがあるのかなどです。
手足や頭、顔の動きの観察も必要です。手足は強直しているのか、脱力しているのか、左右の対称性はあるのかといったことを確認してください。また頭や目、口の動きも観察してください。
不自然な動きの続く時間も可能なら計るようにしてください。一瞬ピクっとするだけなのか、分単位で動きが続くのかといったことです。
そして起こした時にきちんと目が覚めるのかも必要な情報になります。例えばてんかん発作による動きの場合は覚醒が遅れることがあります。

今回の場合

主な鑑別対象はてんかんになると思います。てんかんの場合、脳波検査を繰り返し行うことで異常が見つかることがあるので、経過を見ていくことが重要になります。
今回のエピソードだけではてんかんと断定できるものではありません。動きの様子を確認するためにも睡眠時の様子をビデオ撮影し、小児神経の医師と相談されることをお勧めします。

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