逆さ睫毛は手術するべきか、自然と治るのを待つべきか
- 3カ月くらい前
- 3歳3カ月・男の子
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生まれつき逆さ睫毛の症状で何度か眼科を受診しました。
眼球に傷がついていて目薬を処方されています。眩しがり、たまに目が痛いと言ってくる時は、あっかんべをするようにしています。
最初に行った眼科では手術と言われました。小さいうちに手術は抵抗があり、違う病院に行き、そこでは小さいうちに手術したら皮膚が成長とともにひきつれるし、人相も変わるから、逆さ睫毛は自然に治るので心配ないと言われました。子供のうちは珍しくないし、ほとんど逆さ睫毛だと言われました。
最近3歳になり、また目が赤くなり、引っ越した為違う病院に行くと、そこでは黒目が傷ついているので、春頃に手術した方が良いと言われました。
先生によって違うので戸惑っています。
実際に私も逆さ睫毛ですが、あまり不便を感じた事がありません。子供は睫毛がやわらかいので、このまま様子を見た方が良いという先生もいました。手術はしたくありませんが、子供の視力や眩しがったりする事も考え、どうしようか迷っています。
- (かな さん)
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今回は逆さ睫毛に関する質問です。逆さ睫毛の多くは1〜2歳ごろまでに、発育に伴い自然軽快することが多いです。しかし睫毛が眼球に当たることによって角膜に炎症を起こしたり、羞明(眩しがること)や弱視の原因になったりすることがあります。目の症状が出ており、年齢も3歳になっているのでそろそろ手術を考える時期になっていると思われます。この点も踏まえて眼科の先生と相談されることをお勧めします。
逆さ睫毛とは
いわゆる逆さ睫毛を睫毛内反症と言います。これは眼瞼の発達が未熟なため睫毛が眼球に接触して症状が出るものです。眼球に睫毛が触れることによって羞明(眩しがること)、流涙、目脂、結膜炎、角膜の糜爛(びらん)とそれによる弱視などの眼球症状が出ることがあります。一方で乳児期は睫毛自体が柔らかいため無症状のことも多いと言われています。
睫毛内反症は発育に伴い自然治癒することも多く、症状が軽微な場合は点眼などを使いながら1〜2歳ごろまでは経過観察されます。しかし、症状が強いときや幼児期早期を過ぎても自然治癒しないときは手術を考える必要があります。年齢としては2〜5歳ごろの時期になります。
睫毛内反症と似た疾患
睫毛内反症と似たもので眼瞼内反症というものがあります。これは眼瞼の弯曲や肉の付き方に問題があって睫毛や瞼の皮膚が眼球に当たるものです。また睫毛の生え方が横向きや内向きになってしまう睫毛乱生も同様の症状を起こすことがあります。これらも手術が必要になることがあるため注意が必要です。
今回の場合
睫毛内反症の症状の強さは人によって変わるので親子であっても同じにはなりません。また、診察時の角膜障害の程度や年齢によって手術をするかどうかを決めるので、継続的な観察が必要になります。
すでに年齢が3歳であり、羞明や黒目の傷などの症状が出ているためそろそろ手術を考える時期に来ていると思われます。経過を見るとしても今後1年以内くらいだと思われます。3歳を過ぎてくるとそろそろしっかり症状を訴えることが出来るようになり、視力検査など今までできなかった検査もできるようになってきて弱視の有無も確認できます。これらのことを併せて考え、眼科の先生と相談してください。
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