子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

夜12時を過ぎてもなかなか寝てくれません

お子さんの年齢と性別
4歳7カ月・男の子
症状の詳細

息子が夜、全然夜寝てくれません。昼間は保育園にいっているため、7時過ぎには起床しています。保育園ではプールに入ったり、走り回ったりとかなり動いていますが、お昼寝でリセットされるのか、夜は目がパッチリして寝てくれません。本を読んだり、暗くしてトントンしても寝付くのに1時間以上時間がかかり、最近は夜12時を過ぎています。家でもずっと動き回っているので、興奮しているのではないかとも思います。なんとかお互い気持ちよく寝られる方法はないかと毎日悩んでいます。

(ahoaho さん)
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ユンタ先生からの回答

今回は幼児の睡眠に関する質問です。以前に行われた調査では、3歳・5歳のお子さんの就寝時間は、おおよそ21時から22時ごろで、起床時間は6時から7時となっていました。幼児期の睡眠に関する悩みでは、「寝付かない」というものが多数を占めていました。
そのうち、特に就寝眠困難・就寝遅延による寝不足が起きるものを“限度設定睡眠障害”と言います。対策としては、就寝時間を決める、就寝1時間前は刺激や興奮を与えるような遊びを避ける、寝ようとする行動を褒める、などが有効です。

限度設定睡眠障害

眠ることに抵抗する行動は、幼児期から見られます。そして、就寝困難と就寝時間の遅延で寝不足になるものを“限度設定睡眠障害”と言います。これは小学校に入学する前(3〜6歳ごろ)から見られます。もともとは、一貫した就寝時間の設定が出来ない、またはしたがらないことが原因で始まります。そしてお子さんが就寝に対して抵抗することでさらに悪化します。
ただし、喘息や睡眠時無呼吸症候群のような内科疾患、むずむず脚症候群のような睡眠障害、不安等、睡眠に影響を与えるような問題がないことを確認する必要があります。

小児における睡眠の原則

まずは就寝時刻を決め、決まった就寝習慣をつけることが必要です。休日は起床時間が遅くなりがちですが、保育園のある日とない日で就寝・起床の時間をほぼ同じになるようにしましょう。就寝前の1時間は、なるべく静かに過ごすようにしましょう。体を使った遊びや興奮・刺激を与えるような遊びをすると、その興奮を引きずってしまい寝入りが悪くなります。寝室は暗くして静かな環境を作ります。常夜灯程度は点いていても問題ありません。
また、就寝に抵抗して就寝時間を遅らせようとする行動を子どもが取る時は、その行動に対する関心を低くすることが有効です。そして、就寝しようとする行動に対してはプラスの評価をして褒めてあげることも並行して行って下さい。

今回の場合

就眠困難があり“限度設定睡眠障害”と呼ばれるものだと思われます。就寝習慣を作っていくところから始める必要がありそうです。『就寝時間を決める』『就寝前の1時間は興奮を誘う遊びは行わない』『就寝時間を遅らせようとする行動は取り合わず、寝ようとする姿勢をしっかり評価してあげる』ということを地道に行って下さい。

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