しかめた顔で瞬きを頻繁に繰り返します
- 3カ月前から
- 8歳11カ月・男の子
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1年程前に、頻繁にパチパチと瞬きをするようになりました。これは3カ月程でなくなりましたが、最近、鼻や喉鳴らしから始まり、連続した瞬きと、ギュッと瞑った瞬きを、顔をしかめながら頻繁にしています。日に日に症状が強くなり、周りの友達に指摘されるようになりました。家族内では指摘しないようにしています。「チック症」という症状だと思うのですが、このまま様子見で良いのでしょうか?
- (そらくる さん)
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今回はチック症に関連する質問です。お子様の症状からチック症と考えていいでしょう。多くの場合は、一過性チック障害(1年以内に治まるもの)なので、日常生活に支障がないならそのまま経過をみて良いと思います。チック症状は止めようと思っても完全に抑えられるものではないので、叱ったり注意したりしないように気をつけましょう。しかし一方で、チック症状を指摘しないようにと家族が緊張状態になることも望ましくなく、指摘することを避けるあまり、本人を無視するような結果にならないように気をつけることも必要です。
以上が一過性(チック)の処置ですが、チックの障害が日常生活に支障を来したり、重症度が高かったりする場合は、行動療法や薬物療法を考えたほうが良く、この場合は小児精神を専門としている医療機関で相談することが必要です。
チック症とは
チック症とは、自分の意志とは無関係に突発的な素早い動きや発声で何度も繰り返されます。瞬きや首を動かす、鼻をすするなどの運動性チックと、「あー」とか「きゃー」といった、発声をともなう音声チックに大別されます。
年齢的には小学校低学年に多く、思春期を過ぎるころには少なくなります。多くの場合は1年以内に治まる一過性チックと呼ばれるものですが、中には1年以上続く慢性チックのこともあります。
かつては環境やストレスといった心因性の疾患と考えられていましたが、近年は脳の神経伝達物質の問題が指摘されています。
チック症の治療
多くの場合は、一過性チックで自然に軽快することが多いので経過観察が必要です。この際、チックの種類や出方、頻度が変わることがあるので、些細な変化に一喜一憂しないように心がけます。緊張が高まったり興奮したり、逆に緊張から解放されたときに症状が強く出ることがあるので、不要な緊張を減らすようにしてあげましょう。
本人は意外と困っていないことが多いのですが、日常生活に支障をきたすような場合は行動療法や薬物療法(抗精神病薬)が行われることがあります。この場合は小児精神を扱っている医療機関を受診します。
今回の場合
状況から、運動性のチック症と考えられます。多くは自然に症状が治まるので、今までやられているように「特別注意しない」「止めさせない」という方針で良いと思います。症状自体は時間の経過で変わってくるのでしばらく様子を見ていて良いのですが、本人が苦痛を感じたり、日常生活に支障が出るようでしたら小児精神のある医療機関を受診することをお勧めします。
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