子どもの健康をアドバイス 小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ

症状

おしっこの回数が多いので心配です

時期
3日前
お子さんの年齢と性別
2歳2カ月・男の子
症状の詳細

最近、突然おしっこの量と回数が増えました。トイレでおしっこした後、30分も経たない間に部屋でお漏らしして、その後も30分以内にベランダでお漏らししてしまいました。特徴としては、よく甘いものを食べますが、何か良くないのでしょうか? また、こういう病気があるのでしょうか?

(ゆうまま さん)
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ユンタ先生からの回答

今回は尿量と排尿回数の増加に関する質問です。排尿回数は心理的な要因が関係することが多いのですが、膀胱炎のような尿路感染症、水分の摂りすぎ、糖尿病や尿崩症(にょうほうしょう)のような内分泌疾患などでも似たようなことが起こります。検尿や血液検査などが必要になることがあるので、一度かかりつけの病院を受診することをお勧めします。

尿量・尿回数の増加の原因

水分の摂取量が多いと、当然ですが尿量が増加し、多飲の場合は濃度の薄い尿になります。食事や、電解質が入った飲料(スポーツドリンクなど)が必要なときにただの水を飲ませると、ますます飲み物を要求するようになり、習慣性多飲のきっかけになることがあります。
糖尿病や尿崩症(尿の濃縮がうまくできず、尿量が増える)のような内分泌疾患でも多飲多尿になりますが、この場合は尿量が増加してしまうことが先にあり、それを補うために飲水量が増えます。
この他にも、膀胱炎や腎盂腎炎(じんうじんえん)のような尿路感染症、膀胱の過活動、便秘なども尿回数が増加します。

日常生活の観察と必要な検査

1日のおおよその排尿回数や飲水量を把握するようにしましょう。また、夜間の排尿(おねしょ)の有無や頻度も確認が必要です。
最低限必要な検査は検尿です。尿を見ることで、尿路感染症や尿の濃縮力、糖尿病の可能性の有無などを判断します。血液検査では、電解質や腎機能を評価したり、超音波検査で腎臓や膀胱の形態を評価したりすることもあります。

今回の場合

小児で多いのは飲水の増加と心因性の多尿です。水分摂取の量が多すぎていないか確認しましょう。
心因性の多尿の場合、数カ月で自然に治まることがほとんどです。しかし、上に挙げたような疾患がないか確認が必要になるので、一度かかりつけの病院を受診することをお勧めします。

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