なかなか遊びを切り上げない子に、どう声をかける?
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急かすのではなく、事情を伝えてあげよう
「ご飯だよ〜」
「お風呂、入るぞ」
「そろそろ寝る時間だね」
声をかけても、子どもはなかなかすぐには動いてくれないこと、ありますよね。
―絵本を眺めていて、顔を上げない。
―ブロックを組み立てていて、返事をしない。
―お人形さんのお世話をしていて、すぐ来ない。
先日ご相談を受けたご家庭では、「うちでは『すぐには動いてくれないことがある』どころじゃないです。『すぐに動いたためしがない』ですよ」
なんて話でしたが、どの家でも(わが家を含めて…)似たり寄ったりかもしれませんね。
日常的に出くわすそんな場面ですが、ひとつだけ心に留めておいていただきたいことがあります。
それは、すぐにイラついたり叱ったりはしない、ということ。
なぜならこの状況は、角度を変えて見れば“子どもの集中力・根気・やりきる意欲の表れ”だとも言えるからです。
―親の声にも気付かないくらい、絵本に集中している。
―この塔を完成させるまでは、何があっても手を休めない!
―メルちゃんはおねむですねー。おかあさんがとんとんしてあげますからねー。
そのことに気付いてあげられれば、子どもの姿が頼もしく感じられたり、健気に見えたりしてきますよ。
子どもが集中していることがわかったら、
「ご飯の用意ができてるよ。食べるときは声かけてね」
とだけ伝えて、あとはしばらく見守ってあげましょう。
くどいですが、間違っても「切り替えが遅い」あるいは「いつもダラダラしているんだから」などとは言わないでくださいね。
(そういう人に限って、別の場面で“素早い切り替え”を発揮した子どもに対して「根気がない」とか言っている気がします)
いつも否定的な見方・言い方ばかりでは、親も不幸だし子どもも本当にかわいそうです。
なお、本当に早くしたい事情がある時は、
「早くしてよ〜」
ではなく、事情そのものを伝えてあげるのが良いでしょう。
「パパ、お腹ペコペコで早く食べたいよう」
「もう8時を過ぎたから、そろそろお風呂に入って寝る支度ができるといいとパパは思うよ」
さらに一歩進んだ対応法として、子どもの“集中力の発揮”を見越して、大人の側が少し早めにコトを進めることも可能です。
―10:00に出発したいなら、9:45に準備が完了するように動いておく。
―21:00までに寝かせようとするなら、20:50に寝られるよう用を済ませてしまう。
この方法をやり始めると、20:50お布団へ←20:00には入浴←19:50には入浴できるように←19:00には夕食←18:50には夕食準備完了…
と、どんどん前倒しで動くことになります。
すると必然的に、決まった時間内で片付けられる用事が、かなり少なくなってしまいます。
でも、それで良いのです。それこそが「子どものペースに合わせて動く」「子どものリズムで生活する」ということなのですから。
子どもと一緒に居られる時くらいは、焦ったりイライラすることは止めて、代わりに子どもの集中力を観察して楽しむことを、おすすめします〜!
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