「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

074.歯の治療で大泣きします

ももこさんからの相談 5歳6ヶ月の女の子

とても怖がりの女の子です。歯の治療で少しでも怖いと思ったら気を失いそうになるくらい大泣きし、先生の話に耳を傾けません。先生が1つ1つ丁寧に説明し、痛くないように工夫してくださるおかげでできるようになりますが、次の大きなステップに進むと、今まで平気でできていたことができなくなってしまいます。

病院に行く前と後に抱っこして、本人が「頑張る」と話し、自ら支度して出かけるのですが…いざ治療になると、「お姉さんになったから頑張らなくちゃいけないのだけれども、自信がないよ」という気持ちが伝わってきます。どう接してあげたらいいのでしょうか?

とても完璧をもとめる子で、縄跳びでは、縄にひっかかると泣いてやめてしまう、折り紙でもうまく折れないと、泣いてやめてしまいます。それでも、1つの大きな課題を何とか乗り越えると、自信がついて、とても頑張ります。きっととても緊張しながら頑張るので、疲れてしまうみたいです。どう接してあげれば、もっと楽に取り組むことができるでしょうか。よろしくお願いします。

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ぴっかりさんからのアドバイス

泣き虫さんのタイプは2つ

“泣き虫さん”には、2通りのタイプがあります。ひとつめのタイプは、もともと感受性が強く、怖がりさんの子ども。そんな子どもにとって、泣くことは緊張の解消やストレス発散のために必要な行為です。

ところが中には、“泣きすぎて、どうしようもない子”や、“年齢が上がってきても、いっこうに泣き虫さんから脱却できない子”がいます。これが、ふたつめのタイプの“泣き虫さん”。こういうタイプの子どもには、どう接していけばよいのでしょうか。

お子さんは“泣き下手”タイプ

実はこういった子どもは、泣いてはいけないと無理にがんばってしまっている場合がほとんどなのです。とてもそのようには見えないと思いますが…。心から気持ちを訴えるような「甘え泣き」ではなく、本当は泣きたくないのに〜!という感じの「我慢泣き」なので、かえって、いつまでもスッキリしないのです。

ご相談のお子さんの場合は、文面で読む限り、ふたつめのタイプのお子さんじゃないのかなあと感じました。その理由の1つは、“大泣きすると、気を失いそうになる”という点です。

我慢泣きのお子さんは、泣くまいとして体(特に肩や首、口まわり)に力を入れるので、こんなふうになりやすいのです。また、泣くと必ず吐いてしまう子どもや、ギャ〜アアアッという悲鳴のように泣く子どもも、“泣きすぎ”ではなく、我慢泣きのせいなのです。

あと、“病院に行く前には「がんばる」と言い、自分で支度をして出かけるくせに、いざ治療となると大騒ぎ”というのも、実は、泣き下手の子どもに多い行動パターンです。

泣き下手タイプへの接し方

泣き上手・甘え上手の子どもの場合は、病院に行くまでが大変。「イヤダ!イヤダ!」とすごいですが、そのぶん、不安な気持ちが小出しに吐き出され、いざ本番となったときは、そこそこの泣き方ですみます。

ところが、「泣かないぞ!」と無理に我慢してしまう子どもの場合は、不安をたっぷりと抱え込んだまま、病院に到着します。そして、我慢しきれずに気持ちが吹き出しはじめると、大爆発のような泣き方になってしまうのです。

だから、「泣かないでがんばろう!」と励ますのは逆効果。むしろ、「泣きたいときは、心ゆくまで泣いていいんだよ。そのほうが、だんだん自然に泣かなくてすむようになるからね」と言ってあげた方がよいのです。

チャレンジに失敗して泣き出したときは、「悔しいね〜! 泣きたくなるよね」と抱きしめてあげてください。緊張で疲れたときは、「ママにくっついて、甘えっ子しちゃえ」と誘ってあげてください。がんばりやさんは泣きべそかきながら、甘えながらチャレンジ・・・ぐらいのほうが、心のバランスにはいいのです。

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