「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

228.娘に「心の中でママ嫌いって思った」と言われ、悲しくなりました…

みるくさんからの相談 小学2年生・女の子

小2の娘がいます。一人っ子です。
普段は普通に仲が良いのですが「私、ママのこと大好きなんやで」と前置きしてから、「でも今心の中で大嫌いって思った」と言います。喧嘩したり怒った後でもなく、むしろ仲良く買い物した後にです。それを聞いて逆に私が怒ってしまいます。すると大泣きして謝り、「もう二度と言わない」というのに、次の瞬間「あっ、また嫌いって思った」と言います。
学校で友達にそんなこと言って嫌われてもいけないと思い、「そんなことは言うもんじゃない、言われた人は傷つく」と言うと、「わかってる」と言いながら、やっぱり「また嫌いと思った」と言います。言い方が冷静なぶん、私も本当に嫌われているのかと悲しくなります。
また、わざとらしく自分に言い聞かせるように「ママ大好き。ママ大好き」と繰り返します。子供の言葉を真に受ける私もダメなのかもしれませんがやっぱり、なんで?と本当に悲しくなります。この言動は半年か一年くらいの周期で今までに何度かあります。初めは幼稚園の卒園前で精神的に不安定だったのかもしれませんが…。
怒ってみたり泣いてみたり、ママは好きだよと言ってみたりしてるのですが、あまり効果がありません。そういうこと(嫌いなど)を軽く口に出してほしくないのですが、どのように対応すればいいのでしょうか?
ちなみに旦那との3人家族で、旦那は仕事でほとんど休みがないので、私といる時間は長いと思います。

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ぴっかりさんからのアドバイス

成長に必要な“2つの気持ち”

パパは仕事で忙しいけど、娘さんとラブラブなら寂しくなんかないのに。でもそんな娘さんから「大嫌い」なんて言われたら、悲しいですね。いったい何が不満なのでしょうか?どこを直せばいいのでしょうか?
もちろん「ママ、大好き!」という気持ちは、子どもの成長にとって大きな意味があります。大好きなママが喜んでくれるからこそ、いろいろなことに頑張れます。ママともっと仲良くなりたいと思うからこそ、コミュニケーション能力が伸びていきます。
でも一方で、「嫌い」という気持ちもとても大事。それは「ほど良い距離を置きたくなるような衝動」と表現した方がわかりやすいかもしれません。「好き」「嫌い」という2つの気持ちのバランスの中で、子どもは自立への道を歩んでいくのです。

自立ということ

わが子から「大きくなったら、ママと結婚する!」なんて言われたら、嬉しいですね。でもそれが思春期過ぎまで続いたとしたら心配。ところがそんなことにならないのは、年齢と共に親とほどよい距離を置きたくなるような衝動が出てくるからです。
自分独自の人生を創りあげていくためには、「嫌い」という気持ちの後押しが必要な時期があるのです。ところが不思議なもので、自立への足取りがしっかりしてくると、「嫌い」という気持ちが小さくなってきます。ロケットで宇宙へ旅立つには、引力圏を抜け出るまではジェット噴射が必要なのと似ていますね。

感受性の豊かな子

ふつう、「嫌い!」という気持ちはママに対するダダこねの形で表れてきます。ところが相談のお子さんは、気持ちが爆発する前に「私の心の中に、変な気持ちが出てきた」と気づいたのですね。
たぶん「私はママのことが大好きなのに、どうして“嫌い”なんていう気持ちが出てくるのだろう?」と、自分でも戸惑っているのだと思います。とても不思議で困ってしまうから、ママに打ち明けたくなってしまうのでしょうね。
だから、「大丈夫だよ。大人になっていく時には、“ママ、嫌い”という気持ちが出てくることがあるんだよ。でも“大好き!”という気持ちがいっぱいあることをママはちゃんと知っているから、安心してね」と言ってあげるとよいでしょう。
もっともふつうは、「ダダこねの親子バトル」みたいな形で“自立へのジェット噴射”が起こります。ですから、今みたいな「泣いたり、怒ったり、謝ったり」という親子の気持ちの発散のほうが、むしろ自然なのかもしれませんね。

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