「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

253.人が大勢いるところが苦手で、萎縮してしまいます

pinokioさんからの相談 4歳6カ月の男の子

2歳から海外で生活しています。とても優しく気がきく子なのですが、人が大勢いるところ等が苦手で、遠足やクリスマス会などでは萎縮してしまい、いつものように元気に振舞うことができません。「練習では上手にできるのに、人が見てるとできない。怖くて嫌だ」と泣いていました。
幼稚園で「ごめんなさい」がお友達に言いたいけど、言えない・・・。親と遊んでいても、カルタなどで先に取られると、遊びそのものをやめてしまいます。本人は、頭では負けを理解していても、心がついていかなかったり、言葉に出せなかったり、そんな自分との葛藤が多いようです。
幼稚園でも「言葉が出なくて泣いちゃった・・・」と言うので、私は「大丈夫だよ。言えるようになるよ」と励ましているのですが、どうしたら自分の悪かったところも認められるようになるでしょうか。
今後、弱い自分も認めて乗り越えていって欲しいのですが、どんな風に声をかけてあげたら良いのでしょうか。

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ぴっかりさんからのアドバイス

緊張しやすいお子さん

緊張しやすいお子さんには、2つのタイプがあります。1つめのタイプは、不安や緊張があっても、平気なふりをして無理をするタイプ。そういうお子さんは、かえって不安感情を抱えこんでしまうので、年齢が上がっても、なかなか心が強くなっていきません。

2つめのタイプは、親(または幼稚園の先生)に向かって、不安や緊張をしっかりと表現し、助けを求めようとするお子さん。実は、そんな甘え上手な子の方が不安感情を吐き出すのが上手で、心がだんだん強くなっていくのです。

まずは気持ちを受け止めてあげる

ご相談のお子さんは、自分の気持ちをちゃんと表現できているので、乗り越えていくのも時間の問題のような気がします。「嫌だ、嫌だって、いっぱい泣くといいよ。泣くだけ泣いたら、心がスッキリするからね」と受け止めてあげてください。

たぶん相談のお子さんは、もっと小さい頃は、平気なふりをしたり、かたまったりするだけだったのではないでしょうか? それが自分の気持ちを話すようになり、そして泣いたりするので、ママとしては心配なのでしょう。

でも実は、甘え上手・泣き上手・グチ上手になってきたことは成長の印です。“励まし”は、時として子どもの気持ちの否定になってしまいます。むしろ“共感”してあげた方が、子どものエネルギーはアップしていくはずです。

「ごめんなさい」が言えるためには

ところで海外での子育てって、ママ一人で頑張らなくてはならない部分が増えてしまい、大変ですよね。海外生活も育児も未経験だと、いっぺんに2つの未経験にチャレンジしなくてはならないので、緊張や不安だらけ。

そんなママの大変さを感じ取った子どもは、「ボクはだいじょうぶ」と、甘えずに頑張りすぎてしまうことがあります。そうなると、なんとなく自分に自信がない状態、不安や緊張が強い状態になってしまうことが多いのです。

「ごめんなさい」が上手に言えない子は、自分に自信がないから。「ただでさえ自己採点が低いのに、これでまた自分の非を認めたら、0点になってしまう!」という追い詰められた気持ちなのです。負けそうになるとやめてしまうのも同じです。

まずはママに甘えて、グチが言えて、安心感でいっぱいになるといいですね。「そんなあなたも大好きよ」と受け止めてもらうと、少しずつ自信が出てくるはず。そうなると自然に心が強くなり、自分の非が素直に認められるようになりますよ。

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