「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

227.人に譲った後で急に怒り出すので、譲らなければいいと思うのですが。

ピーナッツさんからの相談 6歳0カ月・男の子

双子(6歳)の男の子の母です。次男の方の相談なのですが、優しいからか自分の気持ちを抑えて譲ってあげるのはいいのですが、譲ってあげてから長男に、「なんでお前の言うこときかないといけないの!」と急に怒りだします。また、パパと長男が外へキャッチボールをしに行こうと言っているのは聞こえていたのに、一緒に行かずドリルをしており、それが終わると急に怒り出し「僕だけキャッチボールする時間が少なくなる〜!」と怒り泣きしていました。
じゃあさっき行けばよかったのに…とか、最初にしたいって言えばよかったのに、というようなことが多いです。優しいだけに損してるように思います。長男も急によく怒る次男に、「え?今なんか怒るようなことあった?」というような表情をします。
負けず嫌いで、勝ったり人よりすごかった時はルンルンで、駄目だったときは人のせいにしたり相手の悪いところを言います。長男をほめると自分が駄目だと言われている気になるようです。そして最近手が出るようになり、かなりきつくパンチしたりします。
毎日よく怒る息子に、こちらも怒ってしまいます。どのような言葉をかけてあげたらいいのでしょうか?幼稚園などではあまり自分を出せていないようです。喧嘩はしてますが、先生には言いたいことが言えない性格です。

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ぴっかりさんからのアドバイス

自己主張と自己抑制のバランス

子どもは成長と共に「自分のホンネや切実な気持ちを、伝えたい相手に向かって表現する」という自己主張の力が伸びていきます。その一方で、「周りの状況や相手の気持ちを配慮して、自分の気持ちを抑える」という自己抑制の力も身につけていく必要があります。
自己主張ばかりだと、わがままな人間になってしまいます。かといって自己抑制が過ぎると、その子らしい個性が生き生きと発揮できなくなってしまいます。そう考えると、自己主張と自己抑制のバランスは子どもの成長にとってとても重要ですね。

自己主張ができないことによるリバウンド

相談のお子さんは、すぐに怒り出したり手が出たりという点から見ると、自己主張が強すぎるように思えます。もしそうだとすると、自己抑制の力を身につけてもらう必要がありそうです。
ところが一方で、「最初にしたいって言えばよかったのに」ということが多かったり、幼稚園などではあまり自分を出せていない面があるのだとか。だとすれば、むしろ自己主張を励ましていく必要がありますね。いったいどちらなのでしょう?
事の経過を追っていくと、ホンネの気持ちを変に抑え込んでしまうからこそ、後からリバウンドのような怒りが吹き出てしまうパターンがあるようです。だとしたら、まずはリアルタイムで自分のホンネが表現できるようになるといいですね。

甘え・泣き言は、ホンネの表現

ふつうはホンネの表現を十分楽しんだ後で、だんだんに我慢することを覚えていくもの。しかし相談のケースのように、がんばりたい!という気持ちが強い子の場合は、最初のうちはホンネの気持ちを我慢してしまう傾向があるのです。
そういうタイプの子は、成長するにしたがってホンネの表現ができるようになると、リバウンドとしての怒りの爆発も減ってきます。ですから自立することよりも甘えること、平気な顔をするより泣き言が言えるようになることが、むしろ成長の足がかりになるのです。
ホンネの表現が遠慮がちになる理由の一つに、「自分に対する自信のなさ」があげられます。自信がないからこそ、人と争うことによって優位性を保とうとするのです。ですから自分に自信が持ているようになれば、争いも減り、自己抑制もできるようになってくると思いますよ。

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