「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

231.自分の要求が通らないと、すぐに自分の頭をゴンゴン打ち付ける

あるえさんからの相談 2歳11カ月・男の子

ここ2カ月くらい前から、自分の要求が通らなかったりすると、すぐに頭を床や壁にゴンゴン打ち付けます。それも日に日にひどくなり、ちょっとしたことですぐに始まります。
抱っこして慰めたり、無視する、注意する、説得する、落ち着かせてから説得する、気をそらす、好きなTVを見せる、要求を全て聞く、聞かない、おやつを与える、などいろいろ試しましたが全然ダメで、1日に何度も打ち付けます。おしゃべりもできるので口で言えば良いと思うのですが、どういう対処をした方がいいのでしょうか。こういう行為はずっと治らないものなのでしょうか。家の外でもやります。「ご飯ちょうだい」と言われ、「今作ってるから待っててね」と答えて急いで作っても、いじけて頭を床や壁に打ち付けるので、全ての要求をその場で叶えるのは無理です。息子に何が起こってるのでしょうか?脳の病気や障害なのでしょうか?ちょうど2カ月前に下の子が出来たので、赤ちゃん返りの一種なのでしょうか。

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ぴっかりさんからのアドバイス

ダダこねができないと…

下に赤ちゃんができたことは、確かに上のお子さんにとっては精神的な危機です。そういう時期には、「もっと甘えたい」という気持ちを赤ちゃん返りという形でママに向かって表現したりします。
また、心変わりをしたママ(と思い込んでいるだけですが)に対する悔しさを、ダダこねという形でママにぶつけることもあります。寂しい気持ちを、「やたらに泣く」という形でママに受け止めてもらおうとすることもあるでしょう。
こんなふうに甘え・ダダこね・泣きという表現(発散)ができる子は、頭を打ち付けることはまずありません。つまり、甘えないぞ!泣かない!ヤダヤダしないぞ!と、無理にがまんしようとするタイプの子に、こういった自傷行為は表れやすいのです。

ママに気持ちがぶつけられるように

要求が通らないと、お子さんは「ボクが嫌いだから言うことを聞いてくれないんだ」という気持ちになるのでしょう。「どうせボクなんか、ダメな子だ!」という気持ちの表れが、頭を打ち付けるという行為です。
ふつうは、いじけた気持ちを「ママのバカ!」とぶつけてきて、「いいかげんにしなさい!」と怒られ、泣きます。そして泣くという形で気持ちを吐き出した後は、だんだん落ち着き「ママ、ごめんなさ〜い」と仲直りできるのです。しかし、気持ちをママにぶつけてこない子は、こんな“おきまりのコース”を経て落ち着くことができません。ですから親に気持ちがぶつけられるように、手伝ってあげる必要があります。それにはまず自傷行為を手で止める(抱き止める)ことです。
抱き止めると、はなせ!と暴れるかもしれませんが、パンチを受けないようにうまく保持しながら、泣ききり暴れきって落ち着くまで抱っこしています。最終的にママの腕の中で泣き寝入りできるようになると、自傷行為も減ってくるはずです。

ひとりぼっちでがんばらないで

ストレートなダダこねや赤ちゃん返りなど、ママに気持ちをぶつけてこようとしない子は、ママの大変さをよく感じています。だからこそママに気持ちをぶつけることを遠慮してしまうのです。
ですからママがひとりだけで頑張ろうとすると、お子さんの我慢はますますひどくなってしまうかもしれません。周囲の助けを受けながら、少しでもママが心の余裕を持てるようにしていくと、お子さんも甘えやすくなると思いますよ。

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