「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

247.お友だちに対して衝動的に手が出てしまう

くーわんさんからの相談 1歳10カ月の女の子

子どもの暴力について悩んでいます。自分と同年齢かそれ以下の子どもを見つけると、突進し、いきなり相手の頭や手などを、噛んだりひっかいたり、叩いたりします。赤ちゃんや子どもが好きなので、遊びたい、ちょっかいを出したい、かまいたいという気持ちの表れなのだと思いますが、いつも泣かせたり痛い思いをさせるばかりです。
「それは痛いよ、やめようね」と話すのですが、いっこうに治りません。言葉が発達したり年齢が上がれば解決するだろうとは思っていますが、もう半年以上悩んでいます。
母親である私以外の人と一緒だと、そういう暴力行動はかなり少ないようです。
児童館も公園も、行くのが恐怖です。どうしたらいいのでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

“乱暴な子”の現代的特徴

乱暴な子の典型と言えば、以前は、ドラえもんに出てくるジャイアンのようなタイプでした。ところが、今どきのご相談は、ジャイアンとは正反対の性格の場合が多いのです。つまり、神経質で繊細、それに実は臆病・・・というのが、現代的特徴の第一です。

第二の特徴は衝動性。昔の子の乱暴は、「おもちゃを取られて」とか、「お友だちのおもちゃが欲しくて」とか、理由がはっきりしていました。ところが最近は、「たいした理由がないのに、急に手が出る」というケースが多いのです。

第三の特徴は、しつけの難しさ。誰しも、子どもにありがちな自己中心的な時期があります。しかし年齢が上がり、だんだん理性が育っていくと落ち着いてくるもの。
しかし、いくら注意しても、なかなか改善しないという相談が増えているのです。

乱暴する理由とは?

このような感じのお子さんは、平気な顔をしていたりしますが、実は「緊張や不安が、他の子よりもかなり強い」という傾向があります。もちろん、緊張や不安が強い子が必ず乱暴をする、というわけではありません。

ふつう、お友だちに対して恐怖心が強い子は、ママにまとわりついたり、すぐにベソをかいて、ママに助けを求めてきたりします。ところが、泣き下手さん・甘え下手さんだと、無理に自力でなんとかしようとして、衝動的に手が出てしまうのです。

そういうタイプのお子さんは、「大好きなママの足手まといになることだけは避けたい!」とがんばろうとする傾向があります。ですから、ママと一緒の時は、よけいに平気なふりで我慢しようとするので、かえって裏目に出ることが多いのでしょう。

どう接すればいい?

実は“我慢強いがんばりやさん”。こんなふうに、今までとは見方を変えてみると、接し方のコツがわかってくるのではないでしょうか。叱るにしても、「ひとりで我慢しちゃダメ! ちゃんとママの所にコワイコワイって言いに来なさい!」と伝えた方が、子どもの心に響きやすいと思います。

あと、子どもは、ママとの遊びの中で、お友だちとの付き合い方を学んでいきます。お友だちとの関わり以前に、ママとの遊びが盛り上がらないのだとしたら、お友だちとの遊びは控えめにして、まずは親子遊びを中心にしていくといいでしょう。

また、ママの気持ちがいっぱいいっぱいになっていると、子どもは甘えるのを我慢して、無理な自力解決に走りやすくなるもの。ママ自身が、まわりからのサポートをしっかり受けられるようにして、心に余裕が持てるようになれば最高ですね。

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