「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

237.2人目を妊娠してから、上の子が暴言を吐くようになりました

ははななさんからの相談 6歳4カ月・男の子

4月から小学生になり、放課後は学童へ通っています。私はパートの仕事をしており、現在2人目を妊娠中で、9月半ばに出産予定です。
兄弟ができることを喜んでおらず、一度、「赤ちゃんが生まれてきたら、(自分は)死ぬ」と軽くですが言ったことがあります。自分でやろうと思ったことがうまくいかなかった時、今まで2回ほど「(自分は)死ぬ」と言って、自分で自分の頭を激しく叩いたことがありました。その時は”キレる”といった状態です。1回目の時は、「失敗するのはしょうがない」というような言葉をかけたのですが、”キレる”状態が30分以上続いたので、そっとしておきました。
2回目の時は、「一緒にやってみよう」と言葉をかけても興奮しているので、抱きしめたところ、今度は「ママ死ね」「包丁で刺して死ね。僕も死ぬ」と暴れました。なぜ、ママに死ねと言ったのか後でたずねると、ママが抱きしめるからと言いました。次にまたそのような状況になった時、どのようにすればいいのでしょうか。「死ね」と言われたことはショックで、子供に対して悪い考えばかりが頭に浮かびます。これからどのように子供と接していくのがよいのでしょうか。

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ぴっかりさんからのアドバイス

激しい言葉の裏にあるホンネ

赤ちゃんができると、上の子のダダこねがひどくなったりするもの。でもこのお子さんの表現は激しすぎて、ママはショックですね。なぜこんなことを言うのか? 実は「死ぬ、死ね」という言葉は、ホンネの表現が苦手なタイプの子に多いのです。
「赤ちゃんが生まれたら寂しいよう」とベソをかいたり、「ママを取られるみたいでヤダ!ヤダ!」とダダをこねたりできるタイプのお子さんは、こんなふうにはなりません。そういったストレートな表現を遠慮してしまう子が、かえってリバウンドとしての“爆発的な激しい表現”になってしまうのです。

ホンネの表現を励ます

失敗した時に「死ぬ」と言ったり自分の頭を叩いたりするのも、ホンネの表現が苦手だから。表現上手の子どもは失敗したとき、意外に物や他の人に当たったりすることがあります。ベソをかいてママに助けを求めてくる場合もあります。
ですからプラス思考に変えようと無理をするより、甘え上手、ダダこね上手、泣き上手に導く方が効果的。ホンネの寂しさや悔しさをストレートに表現できるようになると、屈折した表現である「死ぬ」「死ね」は減っていくはずです。
ママが抱きしめたら「自分が死ぬ」が「ママ死ね」に変わったのは、少し気持ちを外側に向かって表現できるようになったからだと思います。ほんのちょっとだけ、「寂しい気持ちをママに向かって表現する」という甘え上手になれたのでしょう。
しかし母体の状態を考えたら、暴れるお子さんを抱きしめる方法はあまりお勧めできません。それよりも、「寂しいね」とか、「くやしいね」とか、ホンネの気持ちを代弁してあげる方法がいいでしょう。

周囲の人の応援を受けながら

ホンネの代弁をしてあげると、痛いところを突かれたと余計に暴れるかもしれません。気持ちを吐き出すまで暴れていてもらうのも手でしょう。でも暴れながらも、「ママはボクの気持ちを分かってくれている」とお子さんは思うはずですよ。
ところでママは、“孤独な育児”に苦しんできたということはありませんか?「ママが大変そうだから、ストレートな表現は申し訳ない」とお子さんが我慢しはじめ、かえってひどい表現の爆発になってしまうことがあるからです。
だとしたら今以上に周囲の人の助けを得ながら、子育てをしていけるといいですね。ママの気持ちが楽になっていくと、お子さんも遠慮なく気持ちを表現するようになり、そうすると激しい言葉が自然に減っていきます。ちょっと考えてみてください。

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