「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

007.ママは子供にとっての“安全地帯”

りんりんさんからの相談 1歳4ヶ月の男の子

「かわいいね〜」とちやほやしてくれる大人が大好きです。同じ年頃のお友達のなかでは、ぐずって私の足にかじりつき、甘えてばかりです。ママ友達とお話する時間も与えてくれません。

自分をイキイキ出せるのは、私と主人、私の母、通りすがりのやさしい大人たちくらい。でもなぜか、私がママ友達と約束せずに、二人で子供の遊び場に行くときは、私から離れてお友達と楽しそうに遊んでいます。そういうときは、ものすごくイキイキして活発です。

ぐずぐず泣くのは、同じ遊び場に連れて行っても、私がママ友達と一緒にいるときや、お友達やママたちとリトミックでお遊戯、なんて時です。お友達と一緒に遊びなさい、と強制してはいないのにダメなんです。「自分は今、これがしたいんだ。お友達なんかと一緒じゃなくていいんだ」というのがとても強いです。

わが道を行くタイプなのはいいのですが、将来のことを考えると、デリケートすぎるのは心配です。いろいろな人と関わりながら、イキイキと、自信をもって、楽しく世の中を渡っていける子になってほしいです。すこしずつ、いろいろな環境に慣れさせたいのですが、泣かしてまでお教室に通わせたり、ママのお友達のいる場で一緒に遊ばせるのは、やめたほうがいいのでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

子ども同士の世界って、なかなかシビアなものですよね。大人同士だったら、最初は、「こんにちは。はじめまして」と挨拶をした後、「今日も暑くて、いやになっちゃいますねえ」などと当たりさわりない話題から入っていきますね。そういう距離を置いた関係から、時間がたつにつれ、だんだん遠慮のない関係へと進んでいくものです。

ところが子ども同士って、良くも悪くも、遠慮のない世界。会ったその日に意気投合ということもある反面、いきなり「あっち行け!」だったり、おもちゃを取られたり、押し倒されたり…。平気な子は平気でしょうが、繊細な子どもにとっては、とってもコワイ世界なのです。

そんな弱肉強食(?)の世界へ、無力な子どもが入っていけるのは、お母さんという“安全地帯”があるおかげ。何か緊急事態が起こったら、お母さんの所にすっ飛んでいって、エ〜ン、エ〜ンと泣いたり、甘えたりすればよいのですから。そんな形で、お母さんのところでエネルギーを補給した子どもは、やがて気持ちを切り替えて、また、お友だちに近づくチャレンジをし始めるのです。

お子さんの場合、子ども同士の危険地帯は、まだちょっと探検しに行く自信がないのでは?だから、まずは“ちやほやしてくれる大人”という安全地帯で、人間関係の練習をしているのでしょうね。

また、「ママという安全地帯が、しっかりバックアップしてくれている」という実感がもてる時は、本来の力が出せ、生き生きとお友だちと遊べるのでしょう。でも、他のお母さんとしゃべっているときは、「ボクだけのママじゃない」と感じ、安全地帯が機能しているか不安になってしまうのでしょうね。

「自分は今、これがしたいんだ。お友達なんかと一緒じゃなくていいんだ」という感じも、「まだ自分に自信がもてなくて、人とペースを合わせるのが不安。でも、コワイヨ〜なんて言うのは、悔しい」というタイプの子どもに多いのです。

でもお子さんの場合、『同じ年頃のお友達のなかでは、ぐずって私の足にかじりつき、甘えてばかりです』というのは、お母さんという安全地帯をうまく利用している証拠。こんな感じなら、お友達と遊べるようになるのも、時間の問題だと思いますよ。それに、長い目で見た場合、泣き虫・甘えっ子のほうがしっかり自立していくもの。安心してくださいね。

『いろいろな環境に慣れさせたい』という方針もいいのでは?ただし、お母さんが必死で努力したらそれだけ早く慣れるかというと、微妙なところ。お子さんなりの成長のペースもありますからね。必死で慣れさせる努力をするのか、ストレスをかけないように、苦手な場所には連れて行かないのかという両極端ではなく、まあ、中間ぐらいでぼちぼちやってみるのがいいと思います。

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