「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

251.特に理由がないのに、なぜかイライラして怒鳴ってしまう。

あるママさんからの相談 1歳・男の子

子どもが小さな時から、些細なことでイライラしてしまい、怒鳴りつけてしまいます。後追いしてキッチンにきて危ない場所を触ろうとしてると怒鳴ってしまったり、グズりが多い時にも「いい加減にしてよ!」と怒鳴ってしまったり。そして泣いている息子を見て我に返り、後悔して抱き締めて謝る、ということを、息子が生まれてから1年間、ずっと繰り返してしまっています。
朝は毎日、1時間半〜2時間程、ベビーカーで散歩をして気分転換はしているつもりです。主人はすごく育児に協力的で、何でもしてくれますし、息子を溺愛しています。私も息子が憎いわけではけっしてないし、育児が嫌なわけでもないのです。まだ1歳で、こんなに毎日些細なことでイライラして怒鳴ってしまい、息子の人格に影響が出てしまうのではないかと不安でしかたがありません。すでに1年間、怒鳴って過ごしてきてしまい、息子の人格に影響がありますでしょうか。
息子は私とのかくれんぼが大好きで、私が隠れると笑いながらハイハイして追いかけて探してきます。抱っこをせがんできたりもするし、笑顔の多い本当にいい子なのに、なぜこんなにイライラしてしまうのか・・・。どうか、アドバイスをお願い致します。

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ぴっかりさんからのアドバイス

イライラのわけ

お子さんも1歳ぐらいになると自己主張がでてきて、いろいろとやらかしてくれます。ですから、ママがイライラすることがあっても、無理もない気がします。でもそれにしても、怒りが必要以上にエスカレートしてしまうので、お困りなのでしょう。

お子さんやパパのせいではなさそうだし、ママ自身も息子さんが憎いわけでも、育児が嫌なわけでもない。「だとしたら、どうしてこんなに腹を立ててしまうのだろう? 何がストレスになっているのだろう?」と、自分でも不思議ですよね。

実はこういうことは、珍しことではありません。怒りの正体は、ママが心の中にため込んできたマイナス感情。人生を乗り越えるために、今まで心の中に押し込んできた様々な感情が、子育てを始めると浮き出てくることがあるのです。

“大人の私”と“子どもの私”

心のメカニズムを理解しやすくするために、「心の中には、二人の住人がいる」と考えてみてください。一人目は“大人の私”。大人として、親として、どのようにどう行動すれば良いか、ちゃんと分かっているのが“大人の私”です。

でも心の中にはもう一人、“子どもの私”という住人がいます。大人だって、「もう、どうしていいか、分からない」と泣きたくなったり、ダダをこねたくなったり、「誰か助けて!」と甘えてくなったりしますよね。それは“子どもの私”の感情なのです。

“大人の私”が頑張るタイプの人は、“子どもの私”に向かって、「泣くな、甘えるな、ダダをこねるな!」と我慢を要求しがち。そうなると、かえって“子どもの私”に、様々な気持ちがたまってしまうことになるのです。

そんな状態で、子どもに感情をぶつけられると、“子どもの私”がうずいてしまうので、ホンネの気持ちを押さえ込む必要があります。そういう時、無意識のうちに“怒り”の手を借りると、うまくホンネから目をそらすことができるのです。

“子どもの私”を抱きしめる

あなたがその気持ちを心の中にしまい込んだのは、出産より前、結婚より前、もっとずっと昔、あなたの子ども時代のことかもしれません。あなたの心の中にいる“子どもの私”は、いったいどんな気持ちを我慢してきたのかしら?

わが子を抱きしめるだけではなく、心の中でずっと待っていた“子どもの私”を抱きしめてあげてください。そして、“子どもの私”が伝えてくれるメッセージに気づいたら、あなたの子育て、あなたの人生は一段とバージョンアップしていくはずです。

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