「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

202.パパの長期出張は、子どもの心理的な負担になる?

子育てママさんからの相談 1歳10カ月の男の子

父親が出張に出る可能性があるのですが、1〜2カ月間子どもが父親と会えないことは、子どもにとって心理的負担になるのではないかと心配しております。出張はまだ決定事項ではないため、検討しております。子どもが1〜2カ月間父親に会えないことについて、どのような影響が考えられるか、アドバイスをいただけますと幸いです。

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ぴっかりさんからのアドバイス

子どものもつ適応力

もし、「パパは仕事から早めに帰ってきてくれて、ボクといっぱい遊んでくれる!」というのであれば、もちろん子どもにとっては嬉しいことでしょう。でも、そうもいかない大人の事情がある場合もあります。

リストラなど厳しい風が吹き荒れる現状では、「早い帰宅」や「出張・単身赴任の敬遠」などは、仕事上の深刻な不利益につながる心配があるかもしれません。あまり子どもの心理的負担を気にしていたら、親の方が先にまいってしまいそうですね。

でも安心してください。大人よりもむしろ子どもの方が、環境への適応力はあるものですから。親の心配をよそに、案外けろっとしていて、拍子抜けしてしまうかもしれません。心理的な負担は、むしろママの方かもしれませんね。

ママの心の負担

子どもによっては、「パパと会いたい〜!」と寂しさを訴えることがあるでしょう。でもそういったグチや泣き言は、心にたまったストレスを吐き出す行為ですから、「そうだね〜」と共感してあげるだけでいいのです。

もっとも、ママ自身が寂しさや不安をいっぱい抱え込んでいたなら、子どもの気持ちを受け止めるどころではなくなってしまいます。ですから、パパがいない子育てでは、「ママの気持ちの安定をどう確保していくか」の方が大切だと思います。

子どもを動揺させないようにと、ママが“大丈夫なふり”を無理に続けていると、知らない間にストレスがたまり、どかんと身体症状に出てしまうこともありますので要注意。大人にとってもグチや泣き言は、ストレスをリセットするのに効果があります。

フラット・ダディ

アメリカでは、イラクやアフガンに兵士として派遣され、長期間父親が不在の家庭がけっこうあるそうです。そういった家庭では、パパの等身大の写真(フラット・ダディ)を用意し、いつも一緒に行動することで、寂しさを癒しているのだとか。

食事の時は、いつものパパの席に、“フラット・ダディ”を座らせる。外出の時も、一緒に車に乗せていき、レストランでの食事でも席を用意するのだとか。そこまで徹底するとなると、社会的な認知が必要でしょうが。

でも、「寂しい思いをさせないために、なるべくパパのことは話題にしない」みたいな発想とは正反対のところが、なかなかいいと思いませんか? “フラット・ダディ”的な工夫をしていくと、寂しさの癒しだけではなく、パパが帰ってきた時の“違和感”もやわらぐそうです。ご参考までに。

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