「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

198.息子のやることが、気にさわってしまうんですが…

いじわるママさんからの相談 9歳の男の子

息子が小学生になったころから、息子のやることがどうも気に障り、すぐにカー!っとなって怒鳴りつけてしまいます。ひとつ気になると、どれもこれも目について、たとえば、遊びに行きたい子をつかまえて、「これも片づけていない。勉強もしていない」などと、あれもこれもと口うるさく言ってしまい、でかけられない状態を作ってしまいます。自分がされたら、はっきり言っていじめ!です。でも止められないんです。今朝も出がけに怒鳴ってしまい、「いってらっしゃい」も言えず、息子は心なしか、シュンとして学童へでかけていきました。こんな自分が嫌になりますが、今日は笑って過ごそう!と思っても、またひとつ気に障る事があったり、言われたりすると怒鳴ってしまう、ということの繰り返しです。自分をコントロールできなくて困っています。

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ぴっかりさんからのアドバイス

わかっちゃいるけど…

子どもの欠点ばかりを責めるのではなく、良い所に目を向け、ほめて育てることが大事。親が笑顔で接していると、子どもも笑顔になってきます…なんて、言われなくてもわかっていますよね。わかっているけど、そうできないから悩むのです。

「私って、子どもを怒りすぎだなあ」と思った時の対処法は、2つあります。一つ目は、なるべく怒らないように我慢(努力)すること。でも“しつこい怒り”だとしたら、我慢したぶんのリバウンドが後からきて、かえって怒りの大爆発になりがちです。

そのような場合は、二つ目の対処法、「怒りの根っこを溶かしていく」という方向性が有効です。“怒りの根っこ”が溶けていくと、そもそも、怒りの感情が起きにくくなるので、我慢する必要もなくなってくるのです。

怒りを溶かしていく方法

怒りを溶かすためには、まず最初に、「怒りの起きるメカニズム」を知る必要があります。私たちの心の中には、二人の私がいると考えるとよいでしょう。一人目は“大人の私”。「子育ては、こうすべきだ」とちゃんとわかっている私(理性)です。

二人目は“子どもの私”。これは心の中の感情的な部分で、大人だって、プンプン怒りたい気持ちや泣きたい気持ち、誰かに甘えたいイイコイイコしてほしいという、子どものような気持ちがあって当然です。

ところが“大人の私”が“子どもの私”に対して、「泣くんじゃない! ヤダヤダ言うんじゃない! 甘えるんじゃない!」と言い続けている場合は、かえって“子どもの私”の部分にいろいろな感情がたまってしまい、爆発しやすくなるのです。

怒りの裏には、悲しみがある

怒りを慢性的にため込むと、「もともとは、誰にぶつけたい怒りだったのか」が、自分でもわからなくなってきます。今はお子さんにぶつけていますが、本当に気持ちをぶつけたい相手は、他にいるのでは? ご主人とか、あなたの母親、父親とか?

本当に気持ちを受け止めてほしい相手は誰ですか? その人に抱きしめてもらったと想像すると、なにかウルウルくるものはありませんか? あなたの泣きたい気持ちは、なんでしょう? “怒り”の陰には、“悲しみ”が隠れているものです。

息子さんを抱きしめてあげる前に、泣きたい気持ちをいっぱい我慢してきた、あなたの心の中の“子どもの私”を抱きしめてあげてください。“子どもの私”が泣きべそをかきはじめると、なぜか自然に“怒り”は溶けていくはずですよ。

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