「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

245.主人が亡くなった後、幼稚園に行きたがらない娘

himさんからの相談 7歳の女の子

5月に主人を亡くし、子供と2人で実家と自宅を行き来する生活をしています。幼稚園は今年の4月に入園したのですが、主人が亡くなってからは通園できずにいます。幼稚園の行き帰りや行事ごとなど、私と一緒にしていましたが、現在でも幼稚園には行きたくないと言います。園長先生にも相談して、しばらくお休みするということになりました。
子どもにとって、家族の一人がいなくなってしまったということが辛かったと思うのですが、それだけでなく、担任の先生に対しても何か嫌悪感を持っているようなのです。いずれ実家に引っ越す予定もあるため、来春より違う幼稚園に行かせてみようかとも考えていますが、こういう状況で「幼稚園に行きたくない」と言う子どもに対して、どのようにすれば分かりません。

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ぴっかりさんからのアドバイス

そろそろ立ち直ってほしい時期

ご主人を亡くされたとのこと、ご愁傷さまです。小さいお子さんを抱えて、これからなにかと大変ですね。お子さんも相当ショックだったはずです。ですから登園のほうも、あまりごり押しせず、そっと見守ってあげたい気もしますが・・・。

ただ、お母さんとしても、そろそろ立ち直って頑張ってもらいたい時期なのではないでしょうか。転園したとしたら、新しい環境に慣れていくのにエネルギーが必要です。このままだと、今のように「しばらくお休みする」というパターンになってしまうことも考えられそうです。

心の痛手の回復のために

お子さんは、どんな気持ちから幼稚園に行きたがらないのでしょうか? 「幼稚園の行き帰りや行事ごとなど、私と一緒にしていました」ということですから、もともと行き渋りの傾向があったのでしょうか?

だとしたら、「担任の先生に対して嫌悪感を持っている」というのも、行きたくない“口実”のようなものかも知れません。もちろん、ご主人が亡くなったことと不登園が関係あるのなら、それにまつわる気持ちもしっかり聞いてあげたいところですね。

たとえば、朝のママとのバイバイがパパとのお別れのイメージと重なってしまい、つらくなってしまうのかも知れません。ママがいなくなってしまうような気持になり、不安が出てきてしまうのかも知れません。

でも、パパが亡くなったことによるつらさを乗り越えてもらうためには、「そっとしておく」よりも、「つらい気持ちにしっかりと触れて、受け止めてあげる」ということのほうが良い時期に来ているのではないでしょうか。

泣きながらでいいから、頑張ろうね

そのことでお子さんが泣き出したとしても、それは「癒やしの涙」になりますから、心配はいりません。幼稚園へのプレッシャーも、パパが亡くなったことによる心の痛手も、泣いて気持ちを吐き出すことによって、かえって乗り越えやすくなるものです。

でもママの方が、まだ“泣きたい気持ち”でいっぱいだと、お子さんに泣かれるのはつらいですね。それを察したお子さんが、泣いてしまうような場面(登園)を避けようとしているのかも知れません。

だとしたら、親子共々、泣きながら乗り越えていけばいいのです。“悲しみの共有”によって、かえって親子の絆は強くなっていくもの。どうかお子さんに「泣きながらでいいから、一緒に頑張ろうね」と声をかけ、押し出してあげてください。

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