「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

063.2歳の子どもに約束を守らせるのは早いですか?

たみひくさんからの相談 2歳2ヶ月の女の子

2歳2ヶ月の娘がいます。現在一人っ子です。約束を守るということについて悩んでいます。

家で飼っている犬の散歩にほとんど毎日娘と一緒に出かけます。家を出る前に、「今日は抱っこはしないよ。ずっと自分の足で歩くんだよ。約束ね」と言って出発しますが、ほとんど毎日、途中で抱っこを要求してきます。そして、抱っこをしないで歩けた日は、途中で公園に寄るけど、自分で歩けないときは公園へは寄らないと約束しますが、抱っこをされていても、公園に寄りたいと大泣きします。

公園に寄ってあげると、犬の散歩の途中ということもあり、時間を決めて、携帯のタイマーを使い、約10分から20分でタイマーの音が鳴るようにして、タイマーの音が鳴ったら帰るという約束をしますが、もちろんタイマーの音を聞くと、もう少しいたいとぐずります。

約束という言葉を使い、指きりもしているのですが、「約束したよね?」と聞くと「忘れちゃった〜」と大泣きです。

抱っこもしてあげたいし、公園でもたくさん遊ばせてあげたいけど、約束を守るってことはどのくらいから厳しく教えてあげたらいいのでしょうか?2歳の子供に約束を守らせる教育はまだ早いのでしょうか?親が約束といいながら、結局抱っこして、公園も寄って、時間も延長してあげて、これなら約束という言葉は使わないほうがいいのかしらと悩んでおります。

ちなみに、公園は散歩とは別に遊びに行っています。その時は一時間以上は遊んでいます。

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ぴっかりさんからのアドバイス

う〜ん、“約束”の内容にもよりますが、この年齢の子どもに、約束をしっかりと実行させるのは、まだちょっと難しいのではないでしょうか。それは、“先を見通して考える”という力が、まだ十分発達していないからです。だから、よく考えもしないで、「わかった」と言ったりすることがあるのです。

もっとも、2歳の子どもが、「ずっと抱っこなしというのは、ちょっとツライですよ。どうでしょう。毎日1メートルずつ、抱っこを減らしてくというのでは?」などと言い出したら、かえって可愛くないですよねえ。

あとさき考えないで、安請け合いしてしまうところは、子どものもつ“健康な単純さ”というもの。ちょっと笑ってしまう、愛すべきところなのです。

たとえば、「重くて大変だから、歩いて欲しいなあ。ぜひ、お願い!」と頼んでみてはどうでしょうか。 “お約束”よりも“お願い”の方が、気分がいいと思うので、がんばる意欲が出てくるかもしれません。 “おだててやれば、すぐその気になる”というのが、子どもの可愛いところですから。

まあ、それでも、“すぐへこたれる”というのも、子どもの笑っちゃうところ(イライラさせられるところ?)ですね。子どもって、大人より感情が豊かなぶん、理性の力よりも感情の力の方が大きいのです。

そんなとき、子どもはグズグズ言います。そうしながら、自分の中でもてあましている感情を吐き出すのです。そのうちに、持てあましている気持ちが少なくなり、理性的な行動がしやすくなるのです。

だから、“グズグズ言われないように、よく話し合おう”“説得しよう”“約束させよう” という接し方よりも、グズグズ言いながらでいいから、少しずつがんばってもらうようにするほうが、子どもの発達段階には合っているのですね。

泣きべそかきながら、歩いてもらったり。「じゃあ、あそこの電信柱まで歩いたら、抱っこしてあげよう」と提案したり。「もう、いい加減にして!」と言ってスタスタ歩き始めるママの後を、子どもが泣きながら追いかけてきたり。いろいろなドラマ、親子の駆け引きがあることでしょう。

でも、こんな“ナマの感情の行きかい”が、子どもの成長には必要な時期があるのです。ちっともスマートではないグチャグチャのやりとりの中で、子どもは、だんだんと自然に、理性的な行動を身につけていくのです。そんなわけで、ママも大変でしょうが、ぼちぼちつきあっていってくださいね。

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