「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

208.学校では良い子だが、家では絶対に非を認めようとしない

ドリドリさんからの相談 7歳1カ月の女の子

7歳(女の子)と5歳(男の子)の母親です。上の子のことで相談があります。
上の子は学校ではとてもおとなしく、先生によるととても優秀だそうですが、うちではその正反対。弟に負けないくらいケンカをするし、うるさいくらいはしゃぎ回ります。学校で出せない分、うちで出してるんだろうと思っていますが、いくつか気になることがあります。
なにか悪いこと(弟をたたいたり、物を壊したり)した時に、絶対に謝らないんです。自分はしていない、弟が悪い、これはパパがした、と明らかに嘘と分かることを言って、「ごめん」の一言もなく、自分の非を認めません。また、「〜したら××するから、お約束」と自分で約束をしても、いざその場面になると、「そんなこと言ってない」と約束を守ったことがありません。何度言い聞かせても改まらないのでほとほと困っています。

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ぴっかりさんからのアドバイス

ホンネが出せない子

「学校ではとてもおとなしく、優秀」というのは、悪いことではありません。普通なら喜ぶべきことでしょう。でも、家でのリバウンドぶりを見ると、相当無理をして、“自分とは違う自分”を演じている様子。ホンネの自分が見せられたら楽なのに…。

それでは、家での様子がホンネの姿かと言えば、それもそうではなさそうな感じがします。弟とケンカをしたり、はしゃぎまわったりということは、ストレスの発散になるかもしれません。でももっと、ホンネの気持ちが表現できれば楽なのに…。

たとえば、「学校は嫌だ。疲れる」といったグチが言えること。親に甘えてホッとする時間を過ごすこと。こういったことで、子どもの心は癒されます。しかし、そういったホンネの泣き言や甘えが出せないので、妙にハイになってしまう子がいるのです。

自分の弱点をさらす勇気がない

「謝れない」「自分の非が認められない」といったことも、自分の弱点をさらすことができないからでしょう。つまり、ホンネの自分の姿をさらす勇気が持てないでいるのです。強気な性格だから非が認められないのではなく、自分に自信がないから守りに入ってしまうのです。

自分の非を認め、「ママ、ごめんなさい!」と泣き出すことができる子どもは、自分の弱点をさらしてもだいじょうぶだと安心しています。ダメな自分を認めても、ちゃんと受け止めてもらえるという自信があるのです。

「北風と太陽」の接し方

接し方の工夫は、2つあります。ひとつは、「ダメなことはダメ」としっかりと叱っていく方法。「ママ、ごめんなさい!」と泣けるようになるとベスト。ホンネの泣きたい気持ちが表現できるようになると、ぐんと落ち着いてくるはずです。

でも、もうひとつは、イソップ童話に出てくる作戦です。「北風と太陽が、旅人の上着を脱がせる競争をしました。最初に北風がピューピュー吹き付けると、旅人はますますしっかりと上着を着ようとします。ところが太陽がポカポカ照らすと、旅人は自分から上着を脱ぎました」

きびしく接すると、ますます守りに入ってホンネの自分を隠し、突っ張った態度になってしまうかもしれません。そういう時は、太陽を見習って、むしろ少し甘く接していくようにするのです。そのほうが安心感が増していき、ホンネをさらせるようになり、結果的には素直さが出てくるような気がします。いかがでしょう?

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