「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

089.全く約束を守りません。泣いてでも守らせるべきでしょうか?

くみすけさんからの相談 4歳7ヶ月の男の子

もうすぐ5歳になる男の子がいます。長男です。下には2歳になる女の子がいるのですが、上の子が約束を全く守りません。指切りをして、「言うことを聞かなかったら1人でねんねだよ!」とパパが言って約束しても、すっかり忘れるらしく、大泣きして嫌がります。

ついつい、ママが助け舟を出してしまうのですが…。約束は泣いても守らせたほうがいいのでしょうか?まだ、守るのには早いんでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

子どもから見える世界

道端でおもしろい形の石を見つけ、ポケットにしまい込む。「きたないから捨てなさい」と言われても、「やだやだ!」と譲らない。そのくせ3日も経つともう興味を失い、やはりお母さんの予想どおり、ただの邪魔なゴミに。こういうことってありますよね。

ちょっとしたことで友だちに腹を立て、「もう一生遊ばない!」と叫んでいる子ども。でも5分後にはもう仲良くなり、楽しそうにふざけっこ。おいおい、さっきの“一生”っていうのは、5分間のことだったの?こんなことも、よくある話。

思えば、子どもの発言ってとても無責任。それは、子どもから見える世界は、ほとんど“目の前の現実”だけだからです。先のことなんか考えていない。「今がよければ、それでOK」という世界に住んでいるのです。

でもそういう生活態度は、成長にとってはとても有利。 “今この瞬間の目の前の現実”に集中するからこそ、実体験からいろいろなことを学びとっていけるのです。人とのつきあい方も、柔軟でダイナミックなのです。

子どもにとっての“お約束”とは

そんな世界に住む子どもにとって、“お約束”という言葉が持つニュアンスは、大人のそれとはずいぶん違ったもののはずです。大人のイメージだと、「自分の言葉に責任をもって、そのとおりに行動する」という感じですね。

でも子どもの場合、先を見通す力があまりありません。ですから実行可能かどうか、大人のようにシビアに考えてみることなく、“安請け合い”してしまいがちなのです。だから子どもにとって“お約束”とは、「できれば、そのように行動してみる」といった、せいぜい努力目標ぐらいの感じなのでしょう。

グチは聞いてあげながら

とは言え、もうすぐ5歳という年齢からすると、「約束を守る」ということも教えていってよい時期ですね。ただ子どもが泣いたりダダをこねたりするのは、「約束なんか守らないよ」という意味ではないことが多いのです。

子どもは、不満や不安などのマイナス感情を自分でコントロールする力がまだ未熟。だから、「頭では理解していても、気持ちが言うことをきかない」という状態になりやすいのです。そんな時に泣いたりダダをこねたりしてストレスを発散し、理性を取り戻そうとするのです。

ですから、「泣かないで約束を守りなさい!」と接するより、「泣きながらでいいから約束を守ろうね」という態度で臨んだほうがよいでしょうね。そのほうが結局は、「泣かずに約束を守る」という意志力が着実に育ってくるはずですよ。

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