「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

125.人に笑われるのが、とにかく嫌いです

んーちゃんさんからの相談 3歳11ヶ月の男の子

もうすぐ4歳の息子は、人に笑われることをすごく嫌がります。失敗した時もそうですが、ただ可愛いことをしたり言ったりした時に笑うと、「笑わないで!」と怒ります。特に、おばあちゃんに笑われると怒ります。「可愛いから笑うのよ」と言っても、理解できないのか直りません。初めてやることや、分からないことを教えてあげようとしても、「わかってる!」と怒るので、大人になって恥をかくのを怖がったり、人の意見を素直に聞けない子になるのではないかとすごく不安です。どう言い聞かせればいいでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

注目されることを嫌がる子ども

ふつう子どもは、笑顔を向けられると嬉しそうな顔をするものですね。調子に乗りやすい子は、もっと注目してもらおうと、同じ行動を繰り返したり…。でも極端に恥ずかしがりやの子どもは、注目されると怒りだすことがあるのです。

描いた絵をほめると、あわてて隠したり破ってしまったり。名前を呼ばれても知らん顔だったり。カメラを向けると、急に顔をこわばらせたり…。ふつうなら喜ぶような場面で、反対に“かわいくないオーラ”が全開になってしまいます。

本当は、繊細で自信がないだけ

こういう子どもは、強情で自分勝手で、素直さに欠けるように見えますが、本当はむしろ反対のタイプ。とても繊細で純粋な子なのですが、自分に自信がないので、「僕はダメな子だから注目なんかしないで!」とすねてしまっているだけなのです。

教えてあげようとすると怒りだすのも、自信過剰だからではなく、自分に自信がないから。ケチをつけられたような気持ちになってしまい、「どうせ、僕のやり方がダメだと言いたいんでしょ!」と腹を立ててしまうのです。

「僕は僕なりに、よくがんばっている(100点だ)」と思っている子どもは、「少しぐらい助けてもらってもOKだ(それでも80点)」と思える余裕があります。でも、「僕は全然がんばれていない(20点だ)」と自分をきびしく採点している子にとって、助けてもらうことによる20点の減点は深刻なのです。

“よい子”ではなく、“甘えっ子”に育てる

こういった感じ方は「気持ちの問題」なので、いくら言い聞かせてみても理解しようとはしてくれないでしょう。「素直じゃないなあ!」と注意すると、「僕は素直じゃないダメな子だ」とますます自己評価が下がり、逆効果になりがちです。

こういうお子さんは、「もっとがんばらなくっちゃ!」「いい子にならなくっちゃ!」と肩に力が入りすぎているところがあります。でも少しずつ経験を積むうちに、自分に自信が持てるようになってくると、自然に素直さが出てくるもの。ですから、今すぐ何とかしようと焦らず、長い目で見てあげることが大切ですね。

怒りだしたら、プンプンさせておいてください。ある程度、気持ちを発散したら、自然に落ち着きますので。そのかわり甘えてきたら、いっぱいイイコイイコしてあげてくださいね。こういうタイプの子どもは、“よい子”になることより、“甘えっ子”になることによって、自信がつきやすくなりますから。

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