「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

223.幼稚園ではいい子だけど、帰宅すると、ママを叩いたり蹴ったり

しょうマムさんからの相談 3歳10カ月・男の子

今年4月から、幼稚園の年少クラスに入園しました。幼稚園では問題行動を起こすようなこともなくいい子でいるようですが、帰宅後眠くなってくると、人格が変わって攻撃モードになります。些細な事でイチャモンをつけ、いろいろなことを命令し、思い通りになるまでしつこく私を叩いて大騒ぎします。
毎日眠くなるとこうなるので、さすがに頭にきて先日、頬を思いっきりビンタしました。そしたらそれ以降よく私の頬を叩くようになりました。
慣れない園生活で大変な思いをしているのは重々承知しています。「今日も頑張ったねぇ。おやつたべようか」などとねぎらい、できるだけ気持ちに寄り添いたいと思っています。しかし「眠くなったね。無理しないでお昼寝しよう」とか、「思い通りにならないと悔しいよね」など共感すると「言わないで!」と怒り出し余計に騒ぎが大きくなります。寄り添ってくれるな、という感じです。
毎日叩かれたり蹴られたりするたび、今まで頑張ってきたことに対して仇で返された気になり、悲しくて悔しくて涙が出てしまいます。私が泣くと、もっと怒って泣いて騒ぎます。私がどのように接すればもっと親子関係がよくなるのでしょうか?

  • このエントリーをYahoo!ブックマークに追加
  • はてなブックマークに登録はてなブックマークに登録
  • Buzzurlにブックマーク
  • [clip!]
ぴっかりさんからのアドバイス

ストレス発散が上手な子

園でのストレスを家で発散できるからこそ、次の日も頑張れるという子は、けっこう多いでしょう。発散上手な子は、「○○ちゃんに意地悪された」「ママも一緒に幼稚園に来て」などと、グチや泣き言を言ったりします。でも、「そうか、そうか」と聞いてげるうちに、いつの間にか機嫌が直っていくものです。
グチや泣き言ではなく、“赤ちゃん返り”をする子もいます。「もう、幼稚園なのに!」なんて思わずに、ヨシヨシしてあげてください。園で背伸びして頑張ったぶん、家で“赤ちゃんする”ことによって、バランスを取ろうとしているのですから。

ストレス発散が下手な子

ところが相談のお子さんは、ストレスを持って帰ってくるのに、平気なふりで心の中にしまいこんでしまうようです。しかし眠くなると、理性のブレーキが弱くなります。その結果、泣きたい気持ちが出てきそうになり、やばい!と大騒ぎになるのです。
共感の言葉に怒り出すのは、優しい言葉に心のフタがゆるんで、泣きたい気持ちが出てきそうになるから。ママを叩いたり蹴ったりするのも、大好きなママがそばにいるだけで、抱え込んでいる不安や緊張が出てきそうになるから、腹が立つのでしょう。
「泣きたい気持ちを、素直にママに受け止めてもらえばいいのに…。なぜ? こういう感じのお子さんは、意外に“ママ思い”なのです。「幼稚園のことで、ママに心配をかけてはいけない」という気持ちが強いので、平気なふりで頑張ろうとするのです。

発散上手に導くコツ

ママを叩いたり蹴ったりするのは、泣きそうになって、パニックになってしまうから。でも本当は、そんなことをするつもりはないので、あとで自己嫌悪に陥り、その結果ますます甘えないぞ!という決意が固くなり、悪循環が進んでしまいます。
ですから、叩く・蹴るといった“間違った自己表現”は、ママが毅然とした態度で、手で止めてあげてください。かえって大騒ぎ・大暴れになるかもしれませんが、落ち着くまで、組み伏せたままでいてあげたほうがいいのです。
お子さんの気持ちと行動が暴走し始めたとき、それはお子さん自身でも止められない状態になっています。ですから、お母さんが体を張って止めてあげる必要があります。時間はかかっても、お子さんを助けるつもりで、しっかりと押さえてあげてください。そんな大勝負に何回かチャレンジしていくうちに、お子さんは少しずつ発散上手になっていくはずです。でも、つきあうママも大変ですから、誰かにグチを聞いてもらいながら無理のない範囲でチャレンジしてみてくださいね。

ぴっかりさんのすくすく道場の最新号がいち早く読める!
メールアドレス 規約に同意して
トラックバック

トラックバックはまだありません。

この記事に対するTrackBackのURL
コメント
  • コメントはまだありません。
name
E-mail
URL
画像のアルファベット
comment