ロタウイルス感染症

どんな症状？

多くの場合は激しい嘔吐（おうと）から始まり、やや遅れて激しい下痢が続きます。発熱、咳、鼻水などの風邪症状をともなうことも。嘔吐は１～２日で治まりますが、下痢は徐々に激しさを増し、多いときには１日に10回以上も出ます。便は白っぽく、お米のとぎ汁のような水様便（すいようべん）で、酸っぱいにおいがします。ひどい下痢は３～４日続きますが、１週間ほどするともとのうんちの状態に戻ります。嘔吐や下痢の症状が激しく、脱水状態になることがあります。

原因は？

ロタウイルスの感染によって起こる腸炎で、白色便性下痢症ともいわれます。２歳ごろまでの子供がかかりやすい病気で、便を介して口から感染します。お世話するママも手洗いをしっかりとおこない、特におむつ交換の後は石けんを使って念入りに手を洗いましょう。

家庭でのケアは？

嘔吐や下痢が始まったら、早めに小児科を受診してください。下痢便のついたおむつを持参すると、より診断がつきやすくなります。ロタウイルスの特効薬はないため、病院では吐き気止めや下痢を緩和する薬などが処方されます。
脱水症状に注意して、スプーンやスポイトなどで少量ずつこまめに水分を与えましょう。湯冷まし、麦茶、赤ちゃん用イオン飲料などがいいでしょう。冷たすぎる飲み物はおなかを刺激するため、室温程度にして与えてください。また、下痢をすると体内からナトリウムやカリウム、クロールなどの電解質（イオン）も失われます。電解質を含む赤ちゃん用イオン飲料や、野菜スープやみそ汁の上澄みなどを与えるといいでしょう。嘔吐が激しいときは、かんきつ系のジュースや乳製品は嘔吐を誘発するため、与えないでください。
おしっこの回数や量が減ったり、唇や肌が乾いてカサカサしたり、泣き声が弱々しくぐったりしてきたときは、脱水を起こしているおそれがあるので大至急、受診してください。

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