「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

012.「ママも一緒がいい」と言って離れません

まるちゃんさんからの相談 3才10ヶ月の女の子

ママから離れて新しいところへ参加することが苦手です。たとえば、初めて参加した幼稚園などのふれあい保育や習い事の見学などに行った場合、同じ教室内に私がいて、娘だけが、先生や他の子供たちと参加する…という状況で、「ママも一緒がいい(隣にいてほしい)」と言います。このようなところに参加することは大好きなようです。今度のふれあい保育は、一人で行ってみると言ってますが…

また先日は、小児科(まだ2回しかいったことがない医院)で、「ひとりで椅子に座りたくない、ママのお膝がいい」と言うので、理由を聞くと、「まだ2回目でこわいから。それに一人で座ると、ママがいなくなっちゃうかもしれないから寂しいの…」という答え。体調が悪いから甘えるのはわかるのですが。

ふだんはマンションの同じ階でなら、私がいなくてもお友達と遊びますが、他の階には行きません。娘が小さいころから、「一人で出て行くと、知らないおじさんが連れて行っちゃうからダメよ」とおどして(?)いました。これがいけなかったのでしょうか?

また、娘が1歳のころ、アレルギーの勉強会参加や、二人目妊娠で定期健診の際、娘を知人にあずけたことが数回あります。二人目の出産の時は、夜中に入院したので、娘の知らない間に私は家を出てしまいました。こういったことも不安にさせている原因でしょうか?

ただ、私たち夫婦とも、「嫌がっている時は、無理やり親から離さない」という考えで、突き放すことをしていません。過保護なのでしょうか?

来年には入園予定ですが、通えるかどうか心配です。今度どのようにすれば、安心してママと少しずつでも離れていくことができるのでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

世の中には、様々な個性をもった子どもがいます。悪く言えば「無神経」「がさつ」「あとさき考えない」という感じの子どもは、その個性が良い方向に伸びれば、たくましくて、行動力がある大人になりそうです。一方で、「神経質」「臆病」という点が気になるような子どもは、感受性が豊かで、優しい大人になっていくことでしょうね。ご相談のケースは、後者のようなタイプのお子さんなのでしょう。

いろいろ過去の出来事を気にしておられるようです。そういったことが、お子さんの心に引っかかっているのかどうかは、実際にお会いしてみないことには、なんとも言えません。ただ、勉強会参加・定期健診・二人目の出産といったことは、どの親子にでもありがちなこと。もともと神経がずぶとい子だったとしたら、びくともしないことでしょう。

だから、「何が原因だろうか」と、過去を振り返って思い悩むより、「こういう個性の子どもなんだ」と思って、その子の「今」とつきあっていくのが、一番必要なことなのではないでしょうか。

繊細なタイプのお子さんの場合、小さいうちはどうしても、「お母さんから離れて、新しいところへ参加することが苦手」という傾向があります。でも、このお子さんのような場合はまず大丈夫。だんだん、お母さんから離れられるようになると思いますよ。なぜなら、お母さんを「安全基地」として、ちゃんと利用しているからです。

「新しい場所への緊張」「ママと離れる不安」などで心がいっぱいになった時、それをちゃんと表現してくれたり、ママに助けを求めてくるようなら、まずは心配はいりません。そんな時、お母さんは、「ドキドキするねえ」「ママとのバイバイは寂しいねえ」と共感してあげるだけで、子どもの心は癒され、だんだん勇気が湧いてくるのです。

「嫌がっている時は、無理やり親から離さない」という考え方は、間違っていないと思います。ただ、場面によっては、「お母さんに押し出してもらわなければ、なかなか勇気が出せない」ということもあります。つまり、「ママと離れるのは寂しいけど、本当は、幼稚園に行く勇気を出したい。でも…」というカットウがあるとき、「あなたの好きにしていいよ」と言われてしまうと、自分だけではいつまでも一歩が踏み出せず、立ち往生してしまうことがあるのです。そんな時は、「イヤダイヤダって言いながらでいいから、挑戦しようね」と押し出してあげた方が、「私、ジャンプできた!ママ、私のがんばりたい気持ちを応援してくれて、ありがとう!」というハッピーエンドになりそうですね。

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