「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

026.通りすがりの人に話しかけます

どんぐりさんからの相談 5歳4ヵ月の男の子

ぴっかりさん、こんにちは。上の子のことで教えていただければ幸いです。この子は小さい頃から誰にでもすぐ話しかける子供でした。それは現在も変わらず、いいことだと思ってきたのですが、最近、ひょっとして違うのではないか?と心配になってきました。

というのは、全く知らない、通りすがりのおじさんや、小学生、よそのお母さんに急に話しかけます。それも、その人には全く関係のないような自分の事や、好きなポケモンの事、私や父親に言われたようなことをぺらぺら。

しゃべらないように注意したほうがいいのか、無邪気なことをしていると放っておけばいいのか…ちょっと困ってます。よそのお子さんはどうしてそういうことをしないのでしょうか?

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ぴっかりさんからのアドバイス

どんぐりさんのお子さんのお話、とても人ごととは思えませんでした。何を隠そう私、以前は、“おしゃべりが止められない人”だったんです。

高校生の頃、「オレがもてないのは、いつもペラペラしゃべってばかりいるからだ。今日から、おしゃべりはやめよう!」と決意したことがありました。でも、半日でストレスが溜まって、「こんなに苦しいのだったら、もてなくてもいい!」と、あきらめてしまいましたが。(^▽^;)>゛

人の個性は生まれ持った部分が大きく、それを無理やり変えようとすると、ちょっと苦しくなる。基本的には、それが良い方向に開花するように、見守っていくのが1番なのでしょうね。引っ込み思案な人は“奥ゆかしい人”になれるし、でしゃばりな人は“行動力がある人”になれる。おしゃべりな人の良いところは、誰とでもすぐに仲良くなれる、楽しい人だと思ってもらえることかな。

一方で、おしゃべりな人が陥りやすい欠点としては、相手の都合にかまわず、しゃべり続けるとか、すぐに相手の話を取ってしまうというところでしょうか。

おしゃべりが止められない時、実はそこには“人間関係に対する自信のなさ” が隠れていることがあるようです。私自身の経験からお話しすると――

高校時代のデートの時、私の口から次々と飛び出す話題に、彼女はケラケラと笑ってくれました。小学校教師をしていた時、職員会議では何度も手を挙げ、次々と意見を出していました。でもあとで1人になった時、いつもドッと疲れが出ました。

人と一緒にいる時は、しゃべり続けることによって、やっとその人と繋がっている実感がもてるのです。おしゃべりを止めてしまうと、間(ま)がうまくとれなくなり、落ち着かないのです。そんなおしゃべりは、いわば“人と繋がっていくための努力”と言えるでしょうか。

自分に自信が持て、ある意味で“甘え上手”になっていくと、そんな努力なんかしなくても、人と一緒にいて、まったりと落ち着いた気分でいられるようになるはずです。

私の経験談ばかりになり恐縮です。でも、精一杯お答えしようとしたら、こうなってしまいました。自分の性格について、自分で客観的に考えるようになるのは、もう少し大きくなってからですね。そのころになって、どんぐりさんのお子さんが悩むようであれば、「こんな経験をしたオジサンがいる」と教えてあげてくださいね。

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