「癒しの子育て」「親育ち」をアドバイス ぴっかりさんのすくすく道場

038.人の物を取るので困っています

ももゆりさんからの相談 3歳4ヶ月の女の子

3歳の次女(兄・姉・弟がいます)なのですが、人の物まで取ってしまうので困っています。

兄が頑張ったご褒美にもらったお菓子やケーキを、目を離したすきに食べてしまったり、私がいない時に、他のお母さんが持っている飴を食べたりします。遊びに行く際、「1人1個」で飴をくれるのですが、大抵3つは持ってきます。また先日は、別のお母さんが隅に置いていたコンビニ袋の中から、勝手にガムを取って食べていました。

その度に叱って謝らせていますが、お友達のお母さん方も兄も「いいよいいよ」と許してくれるからなのか、またやるのです。

どのような叱り方、対処の仕方をすればいいのでしょうか?ちなみに、お店のものは取ったりしません。どうぞ宜しくお願い致します。

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ぴっかりさんからのアドバイス

“物事の善悪を教えていく”ということは大切ですね。叱ることも必要でしょう。ただ、これぐらいの年齢の子どもは欲望に弱く、つい衝動的に行動してしまうこともあります。年齢と共に、徐々に理性的な行動ができるようになっていきますから、「だんだんにしつけていく」という感じがよいでしょうね。

でも、それだけでは、なかなかうまくいかないような場合は、ちょっと考えてみる必要があるかもしれません。 “困った行動”の裏には、子どもなりの切実な気持ちが隠れていることがあるからです。

物を盗ることが妙に多かったり、物に対する執着が強すぎる子どもは、甘えベタの子どもに多いような気がします。“我慢が足りない”というより、むしろ、本当はもっとママに甘えたいのに、平気なフリをして、無理に我慢してしまうというタイプの子どもです。

『ママがいない時に、他のお母さんが持っている飴を食べてしまう』ということですが、本当は、「ママがいなくて寂しいよ〜!」とベソをかきたいのかもしれません。それなのに「飴があればダイジョーブ」と、やせ我慢しているのではないでしょうか。

『兄が頑張ったご褒美にもらったお菓子を、目を離した隙に食べてしまう』というのも、本当は、「わあ、いいなあ!私も欲しい!欲しい!」とダダをこねたいのかもしれませんね。自分の抑えられない気持ちをママに訴える子どもは、慰められたり、たしなめられたりするうちに気持ちがなごみ、だんだん理性が働くようになるものです。

ママを求める代わりに、物に執着する傾向があるようなら、 “お姉さんらしい行動ができるようにしつけていく”という方向性とともに、 “赤ちゃんのように甘えさせる”ということも必要かも知れませんね。

あと、特に食べ物に関する執着が目立つような子どもの場合、抱えている気持ちを探っていくと、 “断乳体験”に突き当たる場合があります。断乳の時に、ぐずることなく、意外にあっさりと成功したような場合、子どもによっては、「本当は、もっとおっぱい(ミルク)が飲みたかったのに…」という気持ちを抱えたままでいることがあるのです。

そういった寂しさが、食べ物に対する執着の根っこにあると思われるような場合は、抱っこをして、「おっぱいとのバイバイ、嫌だったねえ。寂しかったねえ」と慰めてあげるとよいでしょうね。そのようなひとときを持つことで、子どもの行動がぐんと落ち着くことも多いのです。心当たりがあるようなら、試してみて下さいね。

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