なかなか寝てくれません - ぴっかりさんのすくすく道場

053.なかなか寝てくれません

とんさんからの相談１歳８ヶ月の男の子

１歳８ヶ月になったばかりの男の子のことでご相談です。家族はパパ、ママ、３ヶ月の弟、ママの妹・母親・祖父母。

２週間前から寝てくれません。いつもは９時半までには寝かしています。遊んでいても、「寝るよ」と言うと、みんなにバイバイして一緒に横になって寝ていました。でも最近はベットに横になるのも嫌で、「下行く」と言って、寝ようとしません。本人は眠そうですが、元気に遊んでしまいます。そして、限界までくると、グズグズ泣き出して自分でもわけが分からなくなります。

泣きながら「あっち」と言って指を差しますが、行くと、違う方を指して泣きわめきます。本人もどうしたいか分からないので、すごい勢いです。最後はドライブして寝かしつけますが、夜中に夜泣きしてわけが分からなくなったり、「おはよ！」と元気に起きて明け方まで遊んだりします。

日によって起き方が違いますが、ほんとに困ります。機嫌よく遊んでる場合はいいのですが、泣かれるとこっちもイライラしてしまいます。保育園で昼寝を短くしてもらったりしていますが、効果なしです。夜泣きの一種かと思って気が済むまで遊ばせたら、２時過ぎまで起きていたこともあります。

弟には自分からハグしたり、チュ－したり、可愛がっています。保育園も２月から行っているので、環境の変化などは特にないと思います。いつまでこれが続くのかとうんざりしています。時期がくるまで我慢したほうがいいのでしょうか？

子どもの睡眠のリズムは、２歳ぐらいになると安定してくるもの。でも中には、４、５歳ぐらいまで、どう工夫してみても、不規則になりがちな子どももいます。個人差が大きい部分ですので、成長を待つということも必要でしょうね。

ただ、ストレスを溜め込んでいるせいで、睡眠時間が安定しないというケースもあります。大人だって、日中は忘れていた心配事を、布団の中に入ってから思い出して、寝られなくなるということがありますよね。夜は、心のフタが開きやすくなるのです。ご相談のお子さんの場合も、ひょっとしたら、そういうことがあるかもしれません。

たとえば、保育園へ行くストレスという可能性もあります。４月の入園なのに、６月頃になってとか、夏休み明けなどに、「今までは元気に登園していたのに、急に朝ぐずるようになった」という相談を受けることがありますので。

こんな時、実際に親子で来てもらって、お子さんの心の奥を探っていくと、実は「本当は、最初から不安だったのに、無理に平気なフリをしていた」ということも少なくありません。溜め込んでいたストレスが、数ヶ月後になって吹き出してくるということが、無理にガマンしてがんばるタイプの子どもには多いのです。

また、下の子の誕生によるストレスの可能性も考えられます。特に、ママ大好きっ子だったのに、出産の入院中は、オリコウにお留守番してくれた。その後も、ダダこねや赤ちゃん返りがないので、助かっているという場合は、要注意です。

「弟が生まれたのは嬉しい」「保育園で頑張るゾ！」という気持ちの一方で、寂しさもあるはず。そんな時、「寂しくてもいいも～ん」と無理をしてしまう子どもは、「どうせボクは１人ぼっちだ！」とスネてしまうことがあるのです。

眠くなって、ママに添い寝してもらうなんていうひとときは、１日の中で、一番甘えられる時間ですね。でも、スネてしまっている子どもは、こういうタイミングで、「ほっといてよ！」という変なダダこねが出やすいのです。

こういう場合は、夜になってからよりも、日中の接し方に一工夫するとよいでしょう。こういうタイプの子どもは、甘えベタの子どもが多いですから、なるべくママの方から、抱っこやじゃれあい遊びに誘ってあげるとよいでしょうね。

そのうち、赤ちゃんよりも自分に目を向けてもらおうとしたり、保育園へ行くのを嫌がったり…という様子が出てくるかも知れません。でも、日中の小さなダダこねや赤ちゃん返りは、子どもにとっては、ストレス解消の手段。心のガス抜きになり、落ち着いた夜が迎えられるようになるのではないでしょうか。

ママも大変でしょうが、できる範囲でいいですから、ダダこねや赤ちゃん返りにつきあってあげて下さいね。